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LGテレビは盗聴している?画面オフ録音の調査は本当か、日本メーカーも確認

日本の一般的なリビングに置かれた大型スマートテレビ。 趣味
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「LGのテレビが、画面を消していても会話を録音していた」――そんな内容のニュースが2026年9月に報じられ、スマートテレビのプライバシーが注目されています。

きっかけとなったのは、米国のテクノロジー系YouTubeチャンネル「Gamers Nexus」が、Level1Techsやセキュリティ研究者と共同で行ったLGスマートテレビの調査です。

調査側は、LGテレビが家庭内ネットワーク上の機器を検出する機能や、ネットワークに接続していない状態でもマイクから周囲の音声を取得できたことなどを報告しています。

一方、LG ElectronicsはArs Technicaの取材に対し、スタンバイ時の音声処理は、利用者がハンズフリー音声機能を有効にした場合のウェイクワード検出に限られ、通常の家庭内の会話を勝手に収集・録音・送信することはないと説明しています。

そのため、「すべてのLGテレビが常時家庭内を盗聴している」と断定できる状況ではありません。調査側が報告した動作と、LG側が説明している機能を分けて考える必要があります。

さらに気になるのが、「ソニーやパナソニック、シャープなど日本メーカーのテレビも同じなのか」という点です。

日本メーカーのスマートテレビでも、機種やサービスによって視聴データや利用情報が扱われる場合があります。ただし、それと家庭内の会話を無断で録音することは同じではありません。

この記事では、2026年9月9日時点で確認できる情報をもとに、LGテレビの調査で何が報告されたのか、LGはどう説明しているのか、日本メーカーではどのようなデータが扱われているのか、そして利用者が確認しておきたい設定を整理します。

この記事でわかること
  • LGテレビの「盗聴」という話はどこまで確認されているのか
  • Gamers Nexusなどの調査で報告された内容
  • LGが音声処理についてどう説明しているのか
  • ソニーやパナソニックなど日本メーカーのデータ利用
  • スマートテレビで確認しておきたいプライバシー設定
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LGテレビの「盗聴」は本当なのか?

LGテレビについて「盗聴している」といった表現が広がった背景には、Gamers Nexusなどが2026年9月に公開した調査があります。

ただし、今回の検証結果だけで、すべてのLGテレビが家庭内の会話を常時録音・送信していると判断することはできません。

まずは、調査側が実際に何を確認したと報告しているのかを見ていきます。

Gamers NexusなどがLGテレビを実際に調査

Gamers NexusはLevel1Techsやセキュリティ研究者と協力し、LGのスマートテレビについてネットワーク通信や内部の動作を調査しました。

Ars Technicaの報道によると、検証ではLGのG5 OLEDや2023年モデルの「OLED65G3PUA」などが扱われています。

そのため、今回確認された結果だけで、LGが販売するすべてのテレビや、すべての機種・設定で同じ動作をするとまでは言えません。

ネットワーク通信の解析には「Wireshark」と呼ばれるツールなどが使われました。

調査側は、LGテレビが同じネットワーク上にあるスマートフォンやスマートウォッチなどの機器を検出したと報告しています。

さらに、IPアドレスや周辺Wi-FiのSSID、信号強度、チャンネル番号、同じネットワーク上にある機器などを識別できる機能があるとしています。

ただし、識別された情報のすべてがLGのサーバーへ送信されたことまで確認されたわけではありません。

LGはArs Technicaへの声明で、機器接続やコンテンツ共有、スマートホーム機能などを提供するため、同じネットワークにある対応機器を検出する機能があると説明しています。

そのため、「ネットワーク上の機器を検出した」という事実だけで、直ちに不正な情報収集や盗聴と判断することはできません。

ネット未接続でも周囲の音声を取得できたと調査側が報告

今回もっとも注目された点の一つが、テレビに搭載されたマイクの動作です。

調査側は、テレビがインターネットや家庭内ネットワークに接続されていない状態でも、マイクから周囲の音声を取得できたと報告しています。

さらにGamers Nexus側は、取得された音声に関するデータがテレビ内部に平文で保存されていたとも報告しました。

ここで注意したいのは、「ネットワークから切り離した状態」と「テレビの電源コンセントを抜いた状態」は別だということです。

今回の報道にある「ネットワークから切り離した状態」は、テレビへの電力供給そのものを停止したという意味ではありません。

スマートテレビには、リモコンで画面を消したあともスタンバイ機能や音声待受機能などが動作する機種があります。

LG公式サポートでも、一部の対応機種では「Always Ready」や「Quick Start」「Quick Start+」などの機能と音声認識を組み合わせることで、テレビがオフに見える状態から「Hi LG」などの音声で起動できることが案内されています。

LGは「家庭内の会話を勝手に収集していない」と説明

LG Electronicsは今回の指摘について、Ars Technicaの取材に声明を出しています。

LGの説明によると、テレビがスタンバイ状態で画面上はオフに見える場合でも、「Far-Field」と呼ばれるハンズフリー音声機能を利用者が事前に有効にしている場合に限り、ウェイクワードを検出するために音声を処理するとしています。

ウェイクワードとは、「Hi LG」など音声操作を開始するための呼びかけの言葉です。

LGは、ウェイクワードが検出されなかった音声についてはテレビ内部で処理したあと速やかに削除し、LGのサーバーへ送信しないと説明しています。

また、利用者が音声機能を意図的に起動しない限り、家庭内の周囲の会話を収集、録音、送信することはないとしています。

一方、調査側はネットワーク未接続時にも音声を取得でき、データがローカルに保存されたと報告しています。

つまり現時点では、調査側の報告とLG側の説明の双方が存在します。公開されている情報だけでは、それぞれの検証条件や設定が完全に一致しているかまでは確認できません。

そのため、「LGテレビが全ユーザーの家庭内を常時盗聴している」と断定するのではなく、今後の追加検証やLGの説明、ソフトウェア対応などを確認していく必要があります。

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LGスマートテレビで使われるACR視聴データとは?

スマートテレビと家庭内Wi-Fi、クラウドのデータ通信を示すイメージ

※図はスマートテレビの通信をイメージしたものです。実際に扱われるデータや通信内容は、メーカー、機種、設定、利用サービスによって異なります。

今回の話では「マイク音声」と「視聴データ」が一緒に語られがちですが、この2つは別の仕組みです。

スマートテレビでは、画面に表示されている番組やコンテンツを判別するACR(Automatic Content Recognition:自動コンテンツ認識)という技術が利用されることがあります。

ACRはテレビで見ているコンテンツを判別する技術

LGの広告事業を行うLG Ad Solutionsは、ACR技術によるLGスマートテレビの視聴データを、視聴傾向の把握などに利用していることを公式サイトで説明しています。

LG Ad Solutionsによると、ACRデータにはテレビ番組だけでなく、映画、広告、ゲーム、OTTアプリなど、LGスマートテレビの画面に表示されるコンテンツに関する情報が含まれます。

こうしたデータは、視聴傾向の分析や広告のターゲティング、広告効果の測定などに利用されています。

ただし、ACRによる「何を見ているか」という視聴データの取得と、マイクによる音声認識は同じ仕組みではありません。

また、データ利用の条件や同意方法、利用できる設定は国・地域、機種、サービスによって異なる場合があります。実際に使用しているテレビのプライバシー設定や利用規約を確認することが重要です。

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LGはどこの国の会社?

LG Electronics(LG電子)は韓国の企業です。

LG公式の企業情報によると、本社は韓国・ソウルのLG Twin Towerにあります。テレビをはじめ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、モニターなど幅広い家電・電子機器を世界で展開しています。

LGの公式沿革では、1958年にGoldstarとして設立され、1995年にLG Electronicsへとブランドを変更したことが確認できます。

今回の調査を見て、メーカーの国籍を気にする人もいるかもしれません。

しかし、スマートテレビによるデータ通信や音声認識、視聴データの利用はLGだけに存在する機能ではありません。

日本メーカーを含め、現在のスマートテレビにはインターネット接続、音声操作、動画配信、スマートフォンとの連携などさまざまな機能があります。

重要なのはメーカーの国籍だけで判断するのではなく、実際の製品がどのようなデータを扱い、どの機能を有効にしているのかを確認することです。

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日本メーカーのテレビも同じようなことをしている?

日本メーカーのスマートテレビでも、機種やサービスによって利用情報や視聴データが扱われる場合があります。

ただし、視聴データを利用することと、家庭内の会話を無断で録音することは別です。

今回確認した各社の公式情報や報道の範囲では、ソニー、パナソニック、シャープなどの日本メーカーについて、今回のLG調査で報告されたものと同じ条件で家庭内の会話を録音していたという事実は確認できませんでした。

ソニーのBRAVIAでも情報送信に関する設定を確認できる

ソニーは家庭用BRAVIAについて、テレビからソニーが取得する情報の内容や利用目的を、テレビ本体の設定画面から確認できると案内しています。

ソニーの公式案内では、2012年から2021年モデルについて、モデルや年代に応じて「操作履歴の送信設定」「使用状況・統計情報の送信設定」「プライバシーの設定」「ソニーに送信される情報について」といった確認項目が案内されています。

この案内は2021年モデルまでを対象としているため、それより新しいBRAVIAについては、テレビ本体の現在の設定画面や最新の利用規約、プライバシー情報を確認するのが確実です。

なお、こうした情報送信に関する設定があることは、LGの調査で報告された音声取得と同じ仕組みであることを意味しません。

パナソニックはテレビの視聴データ利用を明示

パナソニックは、インターネット対応テレビから取得した視聴データを第三者が調査や広告などに利用する場合があることを公式サイトで説明しています。

具体例として「視聴チャンネル情報」や「視聴時間情報」が挙げられ、調査会社や広告会社などへ提供する場合があるとしています。

一方、パナソニックは、第三者へ提供するテレビの視聴データには、氏名、住所、電話番号など利用者を特定できる情報は含まれないと説明しています。

また、対象となるテレビやレコーダーの視聴データについて、第三者への提供を停止する方法も公式サイトで案内しています。

シャープには本体マイクを搭載したAQUOSもある

シャープのAQUOSにも、機種によってテレビ本体にマイクを内蔵し、「OK Google」などの呼びかけでハンズフリー操作ができるモデルがあります。

シャープが2026年8月時点で公開している公式情報では、Googleアシスタントに対応するAQUOSの対象機種や、マイク内蔵モデルが案内されています。

つまり、現在のスマートテレビでは、音声操作のためにマイクを搭載していること自体はLGだけに限ったものではありません。

ただし、マイクが搭載されていることと、利用者の意思にかかわらず家庭内の会話を収集・保存していることは別の話です。

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メーカーの国籍だけで安全性は判断できない

スマートテレビのプライバシーを考えるとき、「日本製なら安全」「海外製なら危険」といったメーカーの国籍だけで判断するのは適切ではありません。

現在のテレビは、単純に地上波やBSなどの放送を見るだけの家電ではなくなっています。

インターネットに接続し、動画配信サービスを利用したり、音声で検索したり、スマートフォンや家電と連携したりする「ネットワーク機器」としての側面があります。

そのため、国内メーカーでも海外メーカーでも、利用するサービスや設定によって一定のデータ通信が行われる場合があります。

確認したいのは製造国ではなく、「どのデータを取得するのか」「何の目的で使うのか」「どの設定をオフにできるのか」という具体的な内容です。

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スマートテレビのプライバシーを守るには?

スマートテレビのプライバシーが気になる場合は、まず自分が使っているテレビの設定を確認してみましょう。

以下は一般的な確認項目です。設定名や利用できる項目は、メーカー、機種、OSやソフトウェアのバージョンによって異なります。

確認したい項目確認・対策
音声認識使用しない場合はオフにできるか確認する
ハンズフリー音声操作不要なら無効化する
本体マイク対応機種ではマイク設定を確認する
視聴情報・利用情報プライバシー設定や利用規約を確認する
広告・パーソナライズ不要な場合は設定や同意内容を見直す
ACR・コンテンツ認識対応している場合は利用条件を確認する
ソフトウェアセキュリティ更新を含め最新版か確認する
ネット接続利用目的に応じて接続の必要性を検討する

特に音声操作を利用していない人は、ハンズフリー音声認識や本体マイクに関する設定が有効になっていないか確認しておくとよいでしょう。

また、有線LANを外し、Wi-Fiも無効にしてテレビ本体のインターネット接続を停止すれば、少なくともその間は通常のインターネット経由の通信を抑えることができます。

ただし、再びネットワークへ接続した際にどのようなデータが扱われるかは、メーカーや機種、サービスの仕様によって異なります。

ネット接続を切ると、動画配信などのスマート機能だけでなく、インターネット経由のソフトウェア更新を利用できなくなる場合もあります。

セキュリティ更新が提供されるケースもあるため、「ネット接続をすべて切ればそれで安全」と単純に考えるのではなく、自分の使い方に合わせて設定することが大切です。

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LGテレビを持っている人はどうすればいい?

今回の報道を見てLGテレビが心配になった場合も、まずは自分のテレビの機種と設定を確認することが重要です。

今回の調査だけを理由に、すべてのLGテレビが常時家庭内を盗聴していると考える必要はありません。

テレビの型番を確認したうえで、LG公式サポートやテレビ本体の設定から、音声認識、ハンズフリー音声操作、Always Ready、Quick Start、プライバシー、視聴情報、広告関連などの項目を確認してください。

設定項目や名称は機種やwebOSのバージョンによって異なるため、使用している型番の取扱説明書や公式サポート情報を確認するのが確実です。

LG Japanのプライバシーポリシーでも、LG Smart TVやスマートメディア製品については、テレビ本体の設定にあるSmart TV/メディア製品向けのプライバシーポリシーを確認するよう案内しています。

今後、新たな検証結果やLGから追加説明、ソフトウェア更新などが公開された場合は、公式情報も改めて確認するとよいでしょう。

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まとめ

2026年9月にGamers NexusやLevel1Techsなどが公開した調査では、LGの一部スマートテレビについて、家庭内ネットワーク上の機器を検出する機能や、ネットワークに接続していない状態でも周囲の音声を取得できたことなどが報告されました。

一方で、この結果だけから「すべてのLGテレビが家庭内の会話を常時盗聴し、外部へ送信している」と断定することはできません。

LG ElectronicsはArs Technicaへの声明で、スタンバイ状態での音声処理について、利用者がFar-Fieldのハンズフリー音声機能を有効にしている場合にウェイクワードを検出するために行うもので、ウェイクワードが検出されなければ音声はテレビ内部で処理後に削除され、LGのサーバーには送信されないと説明しています。

調査側はネット未接続時の音声取得やローカル保存を報告しているため、今後は検証条件の違いや追加調査、LGからのさらなる説明にも注目する必要があります。

また、スマートテレビで視聴データや利用情報を扱う仕組みはLGだけのものではありません。パナソニックはインターネット対応テレビの視聴チャンネル情報や視聴時間情報を調査会社や広告会社などへ提供する場合があることを公式に説明し、ソニーもBRAVIAで情報送信に関する設定を確認できることを案内しています。シャープにもハンズフリー音声操作用のマイクを搭載したAQUOSがあります。

ただし、今回確認した公式情報や報道の範囲では、日本メーカーについてLGの今回の調査と同じ条件で家庭内の会話を録音していたという事実は確認できませんでした。

スマートテレビは、いまや「見るだけの家電」ではなく、インターネットにつながる情報機器でもあります。メーカーの国籍だけで安全か危険かを判断するのではなく、自分のテレビで音声認識や視聴データ、広告、プライバシーに関する設定がどうなっているのかを確認することが、現実的な対策といえるでしょう。

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出典・参考資料

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