旅行を計画する際、北海道や東北を効率よく、しかもお得に移動する方法を探している方も多いのではないでしょうか。
遠距離移動が多くなるため、交通費の心配は大きなものです。
また、広大なエリアをカバーするJRを使いこなせるかどうかも不安なところです。
しかし、そんな悩みを解決してくれるのが「北海道&東日本パス」です。
このパスを使えば、JR北海道と東北エリアを7日間乗り放題で旅行でき、予算も抑えられます。
この記事では、「北海道&東日本パス」の利用方法やメリット、利用時の注意点について詳しく解説していきます。
この記事を読むことで、パスの使い方や旅の計画を立てるヒントを得ることができます。
お得に楽しく北海道と東北を旅したい方は、ぜひ最後までお読みください。
「北海道&東日本パス」とは?
パスの概要と対象エリア
「北海道&東日本パス」の概要と対象エリアについて説明します。
- 「北海道&東日本パス」は、JR北海道とJR東日本が提供するお得な切符です。
- 利用可能期間は2024年12月10日から2025年1月10日までで、7日間連続して利用できます。
- 大人は11,330円、子供は5,660円で購入可能です。
- このパスでは、JR北海道・JR東日本エリアのほか、青い森鉄道線、いわて銀河鉄道線、北越急行線でも普通・快速列車の普通車自由席に乗り放題です。
- 特急列車や新幹線は基本的に対象外ですが、北海道新幹線の「新函館北斗~新青森」間で相互発着の場合に限り、特定特急券を購入すれば立席(空いている席)を利用できます。
- 特例として、奥羽本線(青森~新青森)、石勝線(新得~新夕張)、室蘭本線(東室蘭~室蘭)の区間では、普通車自由席や指定席の空席が利用可能です。
- このパスは、冬の旅行やイベントに最適で、自由な旅程での利用ができます。
利用できるエリアは、北海道から東日本にかけて広がるエリア全体です。
対象となる列車と利用条件
「北海道&東日本パス」の対象列車と利用条件について、以下に箇条書きで解説します。
- 対象となる列車
- 普通・快速列車:JR北海道線、JR東日本線、青い森鉄道線、いわて銀河鉄道線、北越急行線の普通車自由席。
- JR東日本のBRT(バス高速輸送システム):利用可能。
- 特例区間:一部の区間では特急・急行列車の普通車自由席や指定席が利用可能です。
- 奥羽本線「青森~新青森」間(普通車自由席)
- 石勝線「新得~新夕張」間(普通車指定席の空席)
- 室蘭本線「東室蘭~室蘭」間(普通車指定席の空席)
- 利用条件
- 新幹線・特急列車:基本的に対象外。
ただし、北海道新幹線「新函館北斗~新青森」間で相互発着の場合、特定特急券を購入すれば立席(空いている席)を利用できます。 - 急行列車:急行券を別途購入すれば利用可能です。
- グリーン車や指定席:普通列車の指定席やグリーン車を利用する場合は、座席指定券やグリーン券を別途購入する必要があります。
- 区間をまたぐ場合:特例区間外や特急・急行列車で区間をまたぐ場合、全乗車区間分の乗車券と特急券が必要です。
- 新幹線・特急列車:基本的に対象外。
- その他の条件
- 途中下車:制限なく途中下車が可能です。
- 払戻し:利用開始前であれば、払戻手数料を差し引いた額が返金されます。
利用開始後の払戻しはできません。 - 有効期間:連続する7日間で、最終日は最終列車まで利用可能です。
- これらの条件を確認しながら、旅程を組むとよりお得に利用できます。
「北海道&東日本パス」を使うメリット
コストパフォーマンスが抜群
「北海道&東日本パス」のコストパフォーマンスが抜群な理由を、以下に箇条書きで説明します。
- 広範囲に渡るエリアがカバー
北海道から東北、関東にかけての広大なエリアを1枚の切符でカバー。
これにより、多くの地域を一度に回れるため、移動費を大幅に削減できます。 - 普通・快速列車が乗り放題
JR北海道やJR東日本エリアの普通列車・快速列車が乗り放題。
7日間連続利用できるので、長期間の旅行に適しています。 - 特例区間での特急利用:奥羽本線「青森~新青森」、石勝線「新得~新夕張」、室蘭本線「東室蘭~室蘭」などの特定区間では、追加料金なしで特急や急行列車の自由席や指定席を利用可能です。
- 低価格設定
大人11,330円、子供5,660円という価格で、7日間連続で利用できるのは非常にお得。
例えば、通常の長距離移動を何度かするだけで元が取れます。 - 新幹線の一部区間も利用可能
北海道新幹線の「新函館北斗~新青森」間では、特定特急券を購入すれば、空いている立席を利用可能。
このため、新幹線も一部区間ではリーズナブルに使えます。
これらの特徴により、移動のコストを抑えながらも、広範囲を効率よく旅行できるため、非常にコストパフォーマンスが高いパスと言えます。
広範囲を一枚でカバー
「北海道&東日本パス」は、広範囲を一枚の切符でカバーできるのが大きな特徴です。
以下に、その詳細を箇条書きで説明します。
- カバーエリア
JR北海道、JR東日本の広範囲にわたるエリアが対象。
北海道から東北、さらに関東地域までを一枚で移動可能です。 - 利用可能路線
JR北海道線、JR東日本線、青い森鉄道線、いわて銀河鉄道線、北越急行線の普通・快速列車が乗り放題。
これにより、複数の地域をまたいだ旅行が簡単にできます。 - 青森・秋田・山形・福島などの東北地域、そして新潟・群馬・栃木などの関東北部地域も含まれ、旅行者は広大なエリアを無制限に行き来できます。
- BRT(バス高速輸送システム)も利用可能
JR東日本が運行するBRTも乗り放題に含まれているため、鉄道だけでなくバス路線の利用も可能です。 - 特定区間での特急利用
一部の区間(奥羽本線、石勝線、室蘭本線)では、特急・急行列車の自由席や指定席も追加料金なしで利用でき、さらに利便性が向上します。
このように、「北海道&東日本パス」は広範囲の地域を一枚の切符で自由に移動できるため、さまざまな観光地や地域イベントを効率よく巡ることができます。
「北海道&東日本パス」の具体的な利用例
モデルプラン 1: 北海道と東北を満喫する旅
「北海道&東日本パス」を使った、北海道と東北を満喫する7日間のモデルプランを提案します。
広範囲をカバーするこのパスを活用して、名所や美しい自然を楽しむ旅です。
- 1日目:札幌(北海道)
- 見どころ:札幌時計台、大通公園、さっぽろテレビ塔
- アクティビティ:大通公園で散策し、札幌ラーメンやジンギスカンを味わう。
- 移動手段:札幌市内観光後、JRを使って小樽へ移動。
- 2日目:小樽(北海道)
- 見どころ:小樽運河、堺町通り、オルゴール堂
- アクティビティ:小樽運河の散策やガラス工芸品のお買い物、海鮮グルメを堪能。
- 移動手段:午後は函館へ移動(特例区間で特急自由席を利用)。
- 3日目:函館(北海道)
- 見どころ:五稜郭、函館山からの夜景、元町の異国情緒あふれる街並み
- アクティビティ:五稜郭タワーや歴史的な街並みを散策。夜には函館山から美しい夜景を楽しむ。
- 移動手段:函館から青森へ移動(新函館北斗~新青森間は新幹線の特定特急券を利用)。
- 4日目:青森(東北)
- 見どころ:青森ねぶた祭の展示、三内丸山遺跡、青森港
- アクティビティ:青森駅近くで海鮮料理やリンゴスイーツを味わい、歴史や文化に触れる。
- 移動手段:奥羽本線で秋田へ移動(特例区間を利用して青森~新青森間は特急自由席を使用可能)。
- 5日目:秋田(東北)
- 見どころ:秋田市千秋公園、秋田竿燈祭の展示、男鹿半島
- アクティビティ:秋田市内観光後、男鹿半島に足を延ばし、なまはげ伝説に触れる。
男鹿線での列車旅も楽しめます。 - 移動手段:秋田から仙台へ移動(普通列車または快速列車を利用)。
- 6日目:仙台(東北)
- 見どころ:松島、瑞鳳殿、仙台城跡
- アクティビティ:日本三景の松島を巡り、瑞鳳殿や仙台城跡で伊達政宗ゆかりの地を訪れる。
- 移動手段:仙台から山形へ移動。
- 7日目:山形(東北)
- 見どころ:蔵王温泉、山寺(立石寺)
- アクティビティ:蔵王温泉で温泉に浸かり、山寺をハイキングして美しい景色を堪能。
- 移動手段:旅の終わりに、山形から帰路へ。
- このプランのポイント
- コスト削減:普通・快速列車をメインに利用するため、旅費を抑えつつ広範囲を移動できます。
- 特急区間の活用:特例区間での特急利用や、新幹線立席利用で快適に移動。
- 観光スポットの多様性:大都市から自然豊かな温泉地まで、幅広い観光地を訪れます。
このモデルプランを参考に、効率よく北海道と東北を満喫する旅を楽しめます。
モデルプラン 2: 東北から関東へ長距離旅行
「北海道&東日本パス」を活用した、東北から関東へと続く長距離旅行の7日間モデルプランを提案します。
このパスの特徴を活かし、東北から関東へ広範囲を移動しながら各地の名所を楽しむ旅です。
- 1日目:仙台(東北)
- 見どころ:仙台城跡、瑞鳳殿、牛タン専門店でのグルメ
- アクティビティ:仙台城跡からの眺望を楽しみ、伊達政宗ゆかりの地を巡ります。
仙台名物の牛タンを味わい、東北の玄関口を堪能します。 - 移動手段:夜には松島へ移動し、松島湾で夕景を楽しむ。
- 2日目:松島(東北)
- 見どころ:日本三景・松島、瑞巌寺
- アクティビティ:美しい松島湾をクルーズ船で巡り、瑞巌寺で静かな時間を過ごします。
自然と歴史を感じる一日です。 - 移動手段:夕方、石巻へ移動し、被災地復興の様子を見学。
- 3日目:平泉(岩手)
- 見どころ:中尊寺金色堂、毛越寺
- アクティビティ:世界遺産の中尊寺金色堂や、平泉の歴史ある仏教建築を巡ります。
東北の歴史的な一面をじっくりと堪能。 - 移動手段:平泉観光後、山形へ移動。
- 4日目:山形(東北)
- 見どころ:山寺(立石寺)、蔵王温泉
- アクティビティ:立石寺をハイキングし、頂上からの絶景を楽しみます。
蔵王温泉では、疲れを癒すための温泉体験ができ、心も体もリフレッシュ。 - 移動手段:山形から福島へ移動。
- 5日目:福島(東北)
- 見どころ:大内宿、鶴ヶ城
- アクティビティ:大内宿の茅葺き屋根の古民家や、会津若松市の鶴ヶ城を訪れ、江戸時代の街並みや歴史を感じます。東北地方の豊かな文化と自然を満喫できます。
- 移動手段:福島から郡山へ移動。
- 6日目:郡山(東北)と日光(関東)
- 見どころ:日光東照宮、華厳の滝、中禅寺湖
- アクティビティ:郡山から栃木県の日光へ移動し、東照宮や世界遺産の社寺を訪れます。
また、華厳の滝や中禅寺湖で自然の絶景を楽しみます。 - 移動手段:日光から宇都宮へ移動し、餃子で有名な宇都宮で夕食を楽しむ。
- 7日目:東京(関東)
- 見どころ:浅草、東京スカイツリー、上野公園
- アクティビティ:東京観光の定番、浅草寺やスカイツリーを巡り、東京の活気と伝統を体感します。
上野公園で文化施設や博物館を訪れることも可能です。 - 移動手段:東京での一日を楽しんだ後、帰路につきます。
- このプランのポイント
- 東北から関東までの広範囲をカバー:東北の主要都市から関東へ、長距離移動がこのパスで可能。幅広い地域を無駄なく観光できます。
- 低コストで長距離移動:普通・快速列車を中心に移動するため、広範囲の旅をリーズナブルに楽しめます。
- 自然と歴史を両方満喫:自然美と歴史的名所の両方を巡る充実の内容で、旅行者の興味に応じて観光スポットを選べる自由度の高いプラン。
- このプランで、東北の歴史や自然を堪能しつつ、関東の観光地まで楽しむ長距離旅行が実現できます。
「北海道&東日本パス」の注意点
新幹線や指定席の利用について
「北海道&東日本パス」での新幹線や指定席の利用に関して、以下に詳しく説明します。
- 新幹線の利用
- 北海道新幹線:通常、新幹線は「北海道&東日本パス」の対象外ですが、北海道新幹線「新函館北斗~新青森」間に限り、特例として特定特急券を別途購入すれば、立席(空いている席)を利用できます。
- 特定特急券:この区間で相互発着の場合のみ、立席(座席指定がない空いている席)に乗車可能です。
- この特例を活用すれば、新幹線区間でも追加料金を最小限に抑えて移動できます。
- 特急列車の利用
- 特例区間の特急列車利用:以下の3つの区間においては、「北海道&東日本パス」のみで特急列車の普通車自由席や指定席の空席が利用可能です。
- 奥羽本線「青森~新青森」間:普通車自由席が利用可能。
- 石勝線「新得~新夕張」間:普通車指定席の空席が利用可能。
- 室蘭本線「東室蘭~室蘭」間:普通車指定席の空席が利用可能。
- これらの区間では、特急列車を追加料金なしで利用できるため、快適に移動できます。
- 指定席の利用
- 普通・快速列車の指定席:普通列車や快速列車の指定席を利用したい場合は、別途「座席指定券」を購入する必要があります。
- グリーン車の利用:グリーン車を利用する場合も、グリーン券を別途購入する必要があります。
- その他の注意点
- 特急列車・新幹線の利用制限:基本的には新幹線や特急列車は利用できませんが、前述の特例区間や北海道新幹線の一部区間に限って追加料金で利用が可能です。
- 区間をまたぐ場合の注意:特例区間外にまたがって特急や新幹線を利用する場合は、全乗車区間の乗車券および特急券・新幹線利用料金が必要となります。
- まとめ
- 新幹線の利用:新函館北斗~新青森間のみ特定特急券で立席利用が可能。
- 特急列車の利用:青森~新青森、新得~新夕張、東室蘭~室蘭の区間で特急自由席や指定席の空席が利用可能。
- 指定席利用:普通・快速列車では別途座席指定券が必要です。
これらのルールを活用すれば、効率よく快適に旅行を楽しむことができます。
パスの購入方法と注意事項
「北海道&東日本パス」の購入方法と注意事項について、以下に詳しく解説します。
- 購入方法
- 購入場所:
- JR北海道・JR東日本の主な駅にある指定席券売機やみどりの窓口で購入できます。
また、主な旅行会社でも取り扱っています。
一部、取り扱っていない場所もあるので、事前に確認が必要です。
- JR北海道・JR東日本の主な駅にある指定席券売機やみどりの窓口で購入できます。
- 発売期間:
- 【冬季】2024年11月26日~2025年1月4日
この期間に購入可能で、2025年1月5日以降は利用開始ができません。
- 【冬季】2024年11月26日~2025年1月4日
- 価格:
- 大人:11,330円
子供:5,660円
- 大人:11,330円
- 前売り期間:
- 利用開始日の1ヶ月前から購入が可能です。
- 購入場所:
- 注意事項
- 有効期間:
- パスは連続する7日間有効です。
利用開始日は自由に選べますが、一度使い始めると7日間連続での利用が必要です。
- パスは連続する7日間有効です。
- 有効期間:
- 利用制限:
- 新幹線や特急列車の利用は基本的に対象外。
ただし、前述のように、特定区間(新函館北斗~新青森など)では特例で立席利用が可能です。
- 新幹線や特急列車の利用は基本的に対象外。
- 払戻し:
- 使用開始前であれば、払い戻しが可能です。
ただし、手数料(220円)がかかります。
使用開始後は、いかなる理由でも払い戻しはできません。
- 使用開始前であれば、払い戻しが可能です。
- 途中下車:
- 何度でも途中下車が可能です。
フリーエリア内であれば、乗り降り自由に旅を楽しむことができます。
- 何度でも途中下車が可能です。
- 紛失:
- パスを紛失した場合、再発行はできません。
新たにパスを購入する必要がありますので、パスの管理には十分注意してください。
- パスを紛失した場合、再発行はできません。
- 運休・遅延の場合:
- 運行が遅延した場合や運休の場合でも、有効期間の延長はできません。
また、払い戻しもされませんので、天候や運行状況には注意が必要です。
- 運行が遅延した場合や運休の場合でも、有効期間の延長はできません。
- 特記事項
特例区間での特急利用:特例区間で特急や急行列車の利用が可能ですが、該当区間以外にまたがって利用する場合は、別途乗車券や特急券が必要です。
併用不可:他の割引や特典との併用はできません。
このように、事前に利用条件や購入時の注意事項をしっかり確認し、最適な旅の計画を立てることが重要です。
まとめ
「北海道&東日本パス」は、北海道から東北、さらには関東までの広大なエリアをお得に旅行できる絶好のパスです。
長期の休暇や観光を計画している方にとって、このパスは費用を抑えつつ、自由に旅を楽しむための強力なアイテムです。
特に、広範囲を移動する必要がある方にとっては、通常の切符を購入するよりも格段にお得で、効率的に旅行を楽しめます。
また、7日間連続で利用できるという特長を活かせば、北海道や東北、関東の魅力を余すことなく堪能することができます。
ただし、新幹線や指定席の利用には注意が必要ですので、計画を立てる際には詳細をよく確認してください。
これから北海道や東北地方への旅行を考えているなら、ぜひ「北海道&東日本パス」を活用し、充実した旅の計画を立ててみてください。
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