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定年後の暮らし|年金・失業保険・健康保険の手続き

退職後の健康保険はどうする?任意継続・国民健康保険・家族の扶養を比較

退職後の健康保険を3つの選択肢から比較する記事だと伝える 定年後の暮らし|年金・失業保険・健康保険の手続き
この記事は約18分で読めます。
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「会社を退職したら、健康保険はどうすればよいのだろう」

「任意継続と国民健康保険は、どちらが安いのだろう」

「配偶者の扶養に入れるなら、そのほうがよいのだろうか」

退職が近づくと、このような疑問を持つ人は少なくありません。

会社員として加入していた健康保険は、原則として退職日の翌日に資格を失います。
そのまま使い続けることはできないため、新しい健康保険への切り替えが必要です。

退職後の主な選択肢は、任意継続、国民健康保険、家族の健康保険の扶養の3つです。

ただし、加入条件、申請期限、保険料の決まり方がそれぞれ異なります。
保険料だけを見て決めると、家族分の負担や給付内容を見落とすこともあります。

この記事では、3つの健康保険の違いを比較し、手続き先や期限、退職前に確認したいことを分かりやすく整理します。

自分の条件で何を比較し、どこへ問い合わせればよいかを確認していきましょう。

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退職後の健康保険は3つの選択肢から選ぶ

退職後すぐに再就職しない場合は、主に3つの健康保険から加入先を選びます。

  1. 退職前の健康保険を任意継続する
  2. 住んでいる市区町村の国民健康保険に加入する
  3. 配偶者など家族の健康保険の扶養に入る

ただし、原則として75歳以上の人は、任意継続や国民健康保険ではなく、後期高齢者医療制度の対象になります。
また、65歳以上75歳未満でも、一定の障害について認定を受けた人は対象になる場合があります。

協会けんぽも、退職後の健康保険として、この3つを案内しています。

どれでも自由に選べるとは限りません。

任意継続と家族の扶養には加入条件があります。
条件を満たさない場合は、国民健康保険などへの加入が必要です。

退職前後には、健康保険だけでなく、年金や失業保険などの手続きも確認する必要があります。
全体の流れは、「定年前後に申請しないともらえない可能性がある制度まとめ」で案内しています。

退職日の翌日から以前の資格は使えない

会社の健康保険を利用できるのは、原則として退職日までです。

退職日の翌日からは、それまでの健康保険の資格を失います。
資格確認書の有効期限が残っていても、以前の資格では受診できません。

資格を失った後に以前の資格確認書などを使うと、健康保険が負担した医療費の返還を求められる場合があります。

2026年7月時点では、医療機関の窓口で使用するのは、原則としてマイナ保険証または資格確認書です。
従来の健康保険証の有効期限は、2025年12月1日で終了しています。

マイナ保険証でも加入手続きは必要

マイナ保険証を持っていても、退職後の健康保険手続きが自動で終わるわけではありません。

マイナンバーカードの健康保険証利用登録を、退職のたびにやり直す必要はありません。

しかし、新しく加入する健康保険への届出は必要です。

新しい資格情報がシステムへ反映されるまで、一定の期間がかかる場合もあります。

退職後すぐに病院へ行く予定がある人は、手続き先と医療機関の両方へ相談しておくと安心です。

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任意継続・国民健康保険・家族の扶養を比較

退職後の3つの選択肢を視覚的に伝える

3つの健康保険の主な違いを整理すると、次のようになります。

比較項目任意継続国民健康保険家族の健康保険の扶養
主な加入条件退職前に継続して2か月以上
加入している
他の健康保険や扶養に
入っていない
収入や生計維持
などの条件を満たす
主な手続き先協会けんぽ支部または
健康保険組合
住んでいる市区町村家族の勤務先
主な期限原則として退職日の
翌日から20日以内
原則として資格取得日から
14日以内
保険者や勤務先へ
早めに確認
保険料の考え方退職時の標準報酬月額
などから計算
前年所得、加入人数、
年齢などから計算
被扶養者本人の
保険料負担は原則なし
家族の扱い条件を満たせば被扶養者
にできる
扶養の仕組みはなく、
家族も加入者になる
認定を受けた家族が
被扶養者になる
加入できる期間原則として最長2年間加入条件を満たす間扶養条件を満たす間
主な利点家族が多い場合に
候補になりやすい
所得や離職理由による
軽減の可能性がある
本人分の保険料負担が
原則ない
主な注意点申請期限が短く、
保険料は全額自己負担
自治体や前年所得で
保険料が変わる
年金や失業給付なども
収入に含まれる

この表だけで、どれが安いかを判断することはできません。

任意継続は扶養家族の追加保険料が原則ありません。
一方、国民健康保険は加入者数も保険料に影響します。

単身世帯と家族の多い世帯では、比較結果が変わる可能性があります。

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任意継続とは退職前の健康保険を続ける制度

任意継続は、退職前に加入していた健康保険へ、退職後も一定期間加入できる制度です。

協会けんぽだけでなく、会社の健康保険組合にも任意継続制度があります。

ただし、保険料や給付内容、必要書類などは、加入していた健康保険によって異なる場合があります。

任意継続の主な加入条件

協会けんぽの任意継続では、次の2つが主な加入条件です。

  • 退職日までに被保険者期間が継続して2か月以上ある
  • 退職日の翌日から20日以内に申出書を提出する

郵送で申請する場合は、期限内の必着が必要です。

「20日以内に郵便へ出せばよい」とは限らないため、早めに手続きを進めましょう。

健康保険組合に加入していた人は、その健康保険組合へ期限や条件を確認してください。

任意継続の加入期間

任意継続の加入期間は、原則として最長2年間です。

ただし、次のような場合は、2年を待たずに資格を失います。

  • 再就職して別の健康保険へ加入した
  • 保険料を期限までに納めなかった
  • 後期高齢者医療制度の対象になった
  • 本人が任意継続をやめる申し出をした
  • 本人が亡くなった

現在は、本人の申し出によって任意継続を途中でやめることもできます。

ただし、希望する日に自由にやめられるとは限りません。
資格喪失日や提出期限を手続き先へ確認しましょう。

任意継続の保険料は全額自己負担

会社員として働いている間は、健康保険料を会社と本人が原則として半分ずつ負担します。

退職後の任意継続では会社負担がなくなるため、本人が全額を負担します。

協会けんぽの場合、退職時の標準報酬月額と、住んでいる都道府県の保険料率などをもとに計算します。

「標準報酬月額」とは、毎月の給与などを一定の範囲に分けた、社会保険料計算の基準となる金額です。

2026年度の協会けんぽでは、任意継続の標準報酬月額の上限は32万円です。
ただし、健康保険組合では異なる場合があります。

在職中に給与から引かれていた健康保険料の、おおむね2倍が目安になる場合があります。

ただし、上限や居住地、介護保険料などの影響があるため、正確な金額は加入先へ確認してください。

※任意継続の保険料や国民健康保険との詳しい比較は、今後の記事で解説する予定です。公開後にこちらからご案内します。

扶養家族が多い人は任意継続も比較する

任意継続では、条件を満たした家族を被扶養者にできます。

被扶養者として認められた家族について、個別の健康保険料が加算されるわけではありません。

そのため、扶養する家族が複数いる場合は、国民健康保険より負担が低くなる可能性があります。

ただし、家族ごとに収入や生計維持関係の確認があります。

「会社員だったときに扶養だったから、任意継続でも自動的に扶養になる」とは限りません。

必要書類と認定条件を確認しましょう。

傷病手当金は任意継続に入れば新たにもらえるわけではない

任意継続に加入した後、新たに病気やケガで働けなくなっても、原則として任意継続の資格だけを理由に傷病手当金は支給されません。

退職前から傷病手当金を受けている場合などは、一定条件を満たすと退職後も継続給付を受けられる可能性があります。

任意継続への加入条件と、傷病手当金の継続給付条件は別です。

退職時に傷病手当金を受けている人は、退職前に加入先へ確認してください。

病気やケガで仕事を続けられない場合は、傷病手当金だけでなく、休職、退職、失業保険、年金を確認する順番も大切です。
詳しくは、「病気やケガで働けなくなったら最初に確認すること」で整理しています。

※退職後も傷病手当金を受け取れる条件は、今後の記事で詳しく解説する予定です。公開後にこちらからご案内します。

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国民健康保険は市区町村で加入する

国民健康保険は、勤務先の健康保険やその扶養などに入っていない人が加入する公的医療保険です。

退職後に任意継続を選ばず、家族の扶養にも入らない場合は、原則として国民健康保険の対象になります。

手続き先は、住民票がある市区町村の国民健康保険窓口です。

国民健康保険の加入手続きは原則14日以内

国民健康保険の資格を取得した場合は、原則として14日以内に市区町村へ届け出ます。

期限を過ぎても加入手続きは必要です。

届出が遅れた場合でも、退職日の翌日など、国民健康保険の資格を得た日にさかのぼって保険料がかかることがあります。

医療費の扱いにも影響するため、早めに手続きをしましょう。

国民健康保険料は前年所得や加入人数で変わる

国民健康保険料は、一般に次のような要素をもとに計算されます。

  • 前年の所得
  • 国民健康保険に加入する人数
  • 加入者の年齢
  • 市区町村が定める保険料率
  • 介護保険料の対象になるか
  • 所得に応じた軽減の対象になるか

計算方法や保険料率は、市区町村によって異なります。

横浜市の例では、被保険者の人数や所得状況などから、世帯単位で保険料を決定しています。

これは横浜市の例であり、全国一律の計算方法ではありません。

住んでいる市区町村の公式サイトや窓口で確認してください。

退職して収入が減っても、すぐ安くなるとは限らない

国民健康保険料は、前年の所得をもとに計算する部分があります。

退職後の収入が大きく減っていても、退職した年や翌年度の保険料が高く感じられる場合があります。

前年に会社員として一定の給与収入があったためです。

任意継続と比較するときは、現在の収入だけではなく、前年の所得を伝えて試算してもらいましょう。

自治体によっては、公式サイトに保険料試算ページを用意しています。

たとえば横浜市では、前年所得、加入者数、年齢などを入力して概算額を確認できます。

※国民健康保険料の計算方法や軽減・減免については、今後の記事で詳しく解説する予定です。公開後にこちらからご案内します。

国民健康保険には扶養という考え方がない

会社の健康保険とは異なり、国民健康保険には被扶養者という仕組みがありません。

夫婦や家族で国民健康保険へ加入する場合は、それぞれが加入者になります。

保険料は世帯単位で請求されることが多いものの、加入者数も計算に影響します。

家族が多い場合は、任意継続と国民健康保険の差が大きくなることがあります。

軽減や減免を受けられる場合がある

所得が一定基準以下の世帯では、国民健康保険料の均等割などが軽減される場合があります。

災害、病気、事業の廃止などにより支払いが難しい場合は、自治体独自の減免制度を利用できる可能性もあります。

倒産や解雇など、一定の理由で離職した人については、非自発的失業者向けの軽減制度が適用されることがあります。

一般に、離職時点で65歳未満であり、雇用保険受給資格者証または雇用保険受給資格通知に記載された離職理由コードが対象となる人が該当します。

ただし、非自発的失業者向けの軽減制度には、離職時の年齢や離職理由コードなどの条件があります。

横浜市でも、雇用保険の特定受給資格者や特定理由離職者に該当する場合、国民健康保険料が軽減される可能性があると案内しています。

離職票や雇用保険受給資格者証の離職理由を確認し、市区町村へ相談してください。

2026年度から子ども・子育て支援金が加わった

2026年度から、医療保険料とあわせて子ども・子育て支援金を負担する制度が始まりました。

国民健康保険だけでなく、被用者保険や後期高齢者医療制度なども対象です。

実際の保険料率や徴収方法は、加入する医療保険によって異なります。

古い年度の保険料だけで比較せず、2026年度の金額を確認しましょう。

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家族の健康保険の扶養に入る

配偶者や子どもなどが会社の健康保険に加入している場合は、その家族の被扶養者になれる可能性があります。

被扶養者として認められれば、本人分の健康保険料負担は原則としてありません。

ただし、申請すれば誰でも扶養に入れるわけではありません。

収入だけでなく、家族との関係や生計維持の状況なども確認されます。

60歳以上は年間収入180万円未満が一つの目安

協会けんぽの一般的な被扶養者認定では、年間収入の基準は次のようになっています。

  • 60歳未満は原則として年間収入130万円未満
  • 19歳以上23歳未満の親族は、配偶者を除き年間収入150万円未満
  • 60歳以上または一定の障害がある人は年間収入180万円未満

19歳以上23歳未満の年齢は、扶養認定を受ける年の12月31日時点で判断します。
この150万円未満の基準は、被保険者の配偶者には適用されません。

同居している場合は、原則として被保険者の年間収入の半分未満であることも確認されます。

別居している場合は、収入が被保険者からの仕送り額より少ないことなどが条件になります。

年間収入は、前年の収入だけで判断するのではありません。

被扶養者になる時点から、今後1年間に見込まれる収入で判断するのが原則です。

年金や失業給付も扶養判定の収入に含まれる

健康保険上の扶養では、給与以外の収入も確認されます。

主に次のような収入です。

  • 老齢年金
  • 障害年金
  • 遺族年金
  • 雇用保険の失業給付
  • 傷病手当金
  • 出産手当金
  • 事業や不動産などの収入

税金がかからない障害年金や遺族年金であっても、健康保険の扶養判定では収入に含まれます。

雇用保険の基本手当を受給する場合も、受給額によっては扶養から外れる必要があります。

「失業給付を受けると必ず扶養に入れない」とは限りません。

受給額や待期期間、健康保険の認定基準によって扱いが異なるため、家族の勤務先へ確認してください。

年金を受け取り始めた後は、健康保険料や介護保険料、税金によって実際の手取り額が変わります。
年金受給後の負担については、「年金から引かれるものは何?税金・介護保険料・健康保険料で手取りが変わる理由」で解説しています。

2026年4月から収入判定の扱いが一部変更

2026年4月から、労働契約の内容による年間収入の判定方法が一部変更されています。

労働条件通知書などに記載された賃金から見込まれる年間収入が基準未満であり、ほかの収入が見込まれない場合は、その契約内容をもとに認定される可能性があります。

ただし、同居、別居、生計維持などの条件も確認されます。

働いている人が扶養へ入る場合は、最新の労働条件通知書や給与明細などを準備しましょう。

税金上の扶養とは別の制度

健康保険の扶養と、所得税や住民税の扶養は別の制度です。

税金上の扶養に入っていても、健康保険の被扶養者になれるとは限りません。

反対に、健康保険の扶養に入っていても、税金上の条件を満たさない場合があります。

「扶養」という同じ言葉が使われますが、判断する機関と収入基準は異なります。

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退職後の健康保険は保険料だけで決めない

健康保険を比較するときは、月額保険料だけでなく、家族全体の負担や給付内容も確認しましょう。

主な比較項目は次のとおりです。

  • 扶養する家族の人数
  • 前年の所得
  • 今後の収入見込み
  • 年金の受給額
  • 失業給付の受給予定
  • 傷病手当金の受給状況
  • 再就職する予定
  • 国民健康保険料の軽減や減免
  • 健康保険組合独自の給付
  • 申請期限

健康保険組合の付加給付も確認する

健康保険組合によっては、法律で決められた給付に加え、独自の付加給付を設けていることがあります。

たとえば、医療費の自己負担が一定額を超えた場合に、健康保険組合が独自に払い戻す制度などです。

任意継続後も付加給付を利用できるかは、健康保険組合によって異なります。

保険料が少し高くても、給付内容を含めると任意継続が候補になることがあります。

※医療費が高くなったときに確認したい高額療養費制度は、今後の記事で解説する予定です。公開後にこちらからご案内します。

家族全員分の負担で比較する

単身の人は、任意継続と国民健康保険の本人分を比較しやすいでしょう。

一方、扶養家族が複数いる場合は、家族全員が国民健康保険へ入った場合の保険料を確認する必要があります。

本人分だけで比較すると、実際の世帯負担と違ってしまいます。

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退職後の健康保険を選ぶ手順

保険料を比較して選ぶ流れを分かりやすくする

迷ったときは、次の順番で確認すると整理しやすくなります。

1.家族の扶養に入れるか確認する

まず、配偶者などの健康保険の扶養に入れる可能性があるか確認します。

家族の勤務先へ、次の内容を伝えましょう。

  • 退職予定日
  • 今後の収入見込み
  • 年金の受給額
  • 失業給付を受ける予定
  • 傷病手当金などの受給状況
  • 同居か別居か

扶養に入れる場合でも、認定までに必要な書類を確認します。

2.任意継続の保険料を確認する

退職前の健康保険へ、任意継続した場合の月額保険料を問い合わせます。

扶養家族がいる場合は、家族が引き続き被扶養者として認められるかも確認しましょう。

任意継続は申請期限が短いため、退職前から調べておくことが大切です。

3.市区町村で国民健康保険料を試算する

住んでいる市区町村へ、国民健康保険料の概算を確認します。

一般的に、次の情報が必要になります。

  • 前年の所得が分かる書類
  • 退職予定日
  • 国民健康保険へ加入する家族の人数
  • 加入する人の年齢
  • 離職理由

軽減や減免を受けられる可能性も一緒に確認しましょう。

4.給付内容と家族全体の負担を比較する

任意継続と国民健康保険の月額だけでなく、次の項目も並べます。

  • 年間の保険料
  • 家族分を含めた総額
  • 健康保険組合の付加給付
  • 介護保険料
  • 軽減や減免
  • 再就職予定までの期間

同じ条件で比較することが大切です。

5.期限までに手続きする

加入先を決めたら、期限までに申請します。

任意継続は原則20日以内、国民健康保険は原則14日以内です。

家族の扶養についても、必要書類の準備に時間がかかる場合があります。

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退職前に確認したいチェックリスト

退職前に、次の項目を確認しておきましょう。

  • 任意継続した場合の月額保険料
  • 任意継続の申請期限
  • 任意継続で家族を扶養できるか
  • 国民健康保険料の概算
  • 国民健康保険料の軽減対象になるか
  • 家族の健康保険の扶養に入れるか
  • 失業給付や年金が扶養判定に影響するか
  • 健康保険資格喪失証明書の発行方法
  • 退職証明書や離職票が必要か
  • 退職後すぐに通院する予定があるか
  • マイナ保険証の資格情報が切り替わったか

退職日が決まったら、会社の担当者へ資格喪失証明書の発行時期も確認しておくと安心です。

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手続き先と主な必要書類

必要書類を早めに準備する重要性を伝える

必要書類は、加入先や個人の状況によって異なります。

次の表は一般的な例です。

選択肢主な手続き先主な必要書類の例
任意継続協会けんぽ支部または健康保険組合任意継続被保険者資格取得申出書、
本人確認書類、扶養関係を確認する書類
国民健康保険住民票がある市区町村健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、
マイナンバーが分かるもの、退職証明書など
家族の扶養家族の勤務先被扶養者異動届、退職証明書、所得証明、
年金額が分かる書類、離職票など

必要書類は全国共通ではありません。

申請する前に、実際の手続き先へ確認してください。

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ケース別に考える退職後の健康保険

単身で退職する人

単身の場合は、任意継続と国民健康保険を中心に比較します。

任意継続の月額保険料と、市区町村が試算した国民健康保険料を同じ期間で比べましょう。

国民健康保険に軽減や減免が適用されるかも確認します。

配偶者の扶養に入れる可能性がある人

配偶者が会社の健康保険へ加入している場合は、最初に扶養条件を確認します。

退職後の年金、失業給付、パート収入などを含めて判断されます。

扶養に入れれば本人分の健康保険料負担は原則ありませんが、認定されるまでは確定ではありません。

扶養家族が複数いる人

家族が多い場合は、任意継続が候補になりやすいことがあります。

任意継続では、被扶養者として認定された家族の保険料が個別に加算されないためです。

国民健康保険では家族も加入者になるため、家族全員分の試算が必要です。

前年の所得が高い人

前年の所得が高い場合は、国民健康保険料が高くなる可能性があります。

一方、任意継続には標準報酬月額の上限があります。

ただし、自治体、家族構成、年齢によって結果は異なります。

「前年所得が高いから必ず任意継続が安い」とは限りません。

会社都合などで退職した人

倒産や解雇などによる離職では、国民健康保険料の軽減を受けられる可能性があります。

離職理由コードなどによって判断されるため、離職票や雇用保険受給資格者証を確認します。

自己判断せず、市区町村の国民健康保険窓口へ相談しましょう。

傷病手当金を受けている人

傷病手当金は、健康保険上の扶養判定では収入として扱われます。

配偶者の扶養に入れない可能性もあるため、受給日額や期間を伝えて確認してください。

退職後も傷病手当金を継続して受けられるかどうかは、別の条件で判断されます。

近いうちに再就職する人

再就職までの期間が短くても、その間の健康保険は必要です。

国民健康保険や任意継続へ加入した後、再就職先の健康保険へ切り替えます。

任意継続をやめる手続きや、国民健康保険の脱退手続きも忘れないようにしましょう。

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退職後の健康保険に関するQ&A

退職後、健康保険に入らない期間があってもよいですか

日本では、公的医療保険へ加入することが原則です。

退職後に別の健康保険へ入っていない場合は、国民健康保険などへの加入が必要です。

手続きが遅れても、資格を取得した日までさかのぼって保険料がかかることがあります。

任意継続と国民健康保険はどちらが安いですか

一律には判断できません。

任意継続は退職時の標準報酬月額など、国民健康保険は前年所得や加入人数などをもとに計算します。

両方の保険料を実際に確認して比較してください。

配偶者の扶養に入れば健康保険料はかかりませんか

被扶養者として認定された本人については、健康保険料の負担が原則ありません。

ただし、配偶者が加入する健康保険の認定を受ける必要があります。

健康保険組合によって必要書類や確認方法が異なる場合があります。

失業保険をもらうと扶養に入れませんか

失業給付も扶養判定の収入に含まれます。

ただし、受給しているだけで必ず扶養に入れないとは限りません。

基本手当の日額や待期期間などによって扱いが変わるため、家族の勤務先へ確認してください。

年金をもらっていても扶養に入れますか

年金収入を含めても収入条件などを満たせば、扶養に入れる可能性があります。

60歳以上では、一般に年間収入180万円未満が一つの基準です。

ただし、扶養する家族の収入や生計維持関係も確認されます。

任意継続を途中でやめることはできますか

現在は、本人の申し出によって任意継続をやめることができます。

ただし、申し出をした当日に資格を失うわけではありません。

具体的な資格喪失日は、加入している健康保険へ確認してください。

退職後すぐ病院へ行く場合はどうすればよいですか

新しい健康保険の手続きを早めに行い、医療機関へ資格が切り替わることを伝えてください。

資格情報の反映前など、やむを得ず医療費を全額支払った場合は、後から療養費の申請ができる可能性があります。

領収書や診療明細書を保管し、新しい加入先へ相談しましょう。

マイナ保険証なら健康保険の手続きは不要ですか

手続きは必要です。

健康保険証利用の再登録は原則不要ですが、任意継続、国民健康保険、家族の扶養などへの加入届は必要です。

マイナ保険証だけで加入先が自動的に決まるわけではありません。

健康保険資格喪失証明書が届かない場合はどうしますか

まず、退職した会社の健康保険担当者へ確認してください。

会社で発行できない場合は、日本年金機構へ資格喪失に関する証明を請求できる場合があります。

必要書類や発行方法は、国民健康保険の窓口にも確認しましょう。

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まとめ

退職後の健康保険には、任意継続、国民健康保険、家族の健康保険の扶養という3つの主な選択肢があります。

任意継続は、退職前の健康保険を原則として最長2年間続けられる制度です。
扶養家族がいる場合は候補になりやすい一方、申請期限が退職日の翌日から原則20日以内と短く、保険料は全額自己負担になります。

国民健康保険は、市区町村で手続きします。
保険料は前年所得、加入人数、年齢、自治体の保険料率などによって変わります。
退職後に収入が減っていても、前年の所得によって保険料が高くなる場合があります。
一方で、所得や離職理由によっては軽減や減免を受けられる可能性があります。

家族の扶養に入る場合は、収入や生計維持の条件を満たす必要があります。
年金、失業給付、傷病手当金なども、健康保険上の収入として確認されます。

どれが有利かは、保険料だけでは判断できません。
扶養する家族の人数、今後の収入、再就職予定、給付内容なども含めて比較することが大切です。

退職前に、任意継続の保険料、国民健康保険料の概算、家族の扶養条件をそれぞれ確認しておけば、落ち着いて加入先を決められます。

分からないことがある場合は、加入していた健康保険、市区町村、家族の勤務先へ早めに相談しましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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