農業って難しそう、と思っていませんか？
でも、日本の農業は、いま大きな曲がり角に立っています。
政府や農協（JA）の「守る仕組み」が、逆に農家を苦しめている──。
そんな背景のなか、小泉進次郎氏の「忖度しない」という言葉が注目されています。
政治に左右されず、農家自身が主役になれる農協や政策へ。
この記事では、国際比較や制度改革の視点を交えながら、
これからの農業に必要なポイントをやさしく整理してお届けします。
小泉進次郎大臣の「忖度しない」宣言が意味するもの
組織や団体に遠慮しないとは？
就任直後に「組織・団体に忖度しない」という発言をしたことは、従来の農政のあり方から脱却し、農家や消費者の目線を優先すると明言したものです。
米卸大手の営業利益500％増とは？
衆議院で「米の卸売大手の営業利益が前年比500％増」と小泉氏が指摘。
これは、流通の一部が際立って儲けている一方で、農家や消費者に還元が少ない現状を鋭く突くものです。
JA（農協）と政治の深いつながり
JA中央会トップ人事に政治の影響あり？
2023年にJA中央会会長に鹿児島出身の山野氏が就任。
この人事は、自民党・森山裕幹事長の地元であり、政治的な背景が強く取り沙汰されています。
政治と組織の関係が農家を縛る
JA人事に政治が関与することで、農協の運営が農家のためではなく、政治勢力の都合優先で行われている可能性があります。
日本の農協（JA）は国際的に見て非効率？
イタリアの協同組合との比較から見える課題
イタリア・サルデーニャ島の研究によると、協同組合は民間企業よりも技術効率や規模の経済で劣ると指摘されています。
これと同じ問題がJAにも共通する可能性があります。
JAは組合員が多様すぎる？
日本のJAは、経営規模や作物種が多様な農家をまとめています。
そのため、意思決定に時間がかかり、効率的な運営を阻む一因となっています。
オランダ農協の成功に学べる３つのポイント
制度の柔軟性が変化への強さを生む
再編・解散が市場変化に応じて可能
オランダでは、協同組合法が柔軟で、市場や環境の変化に応じて農協をつくったり、やめたりできる仕組みがあります。
メリットのある仕組みとは？
- 法律が変えやすい
- 無駄な組織を早めに解体できる
- 新しい形の協同組合に変えやすい
似た仲間が集まると話がまとまりやすい
メンバーの異質性が低いと意思決定が早い
オランダ農協では、規模や目的が似ている農家が集まるため、話し合いがスムーズで決まりやすいのです。
分かる人同士でやることの強み
- 意見が分かれにくい
- 会議や計画が速い
- 組織の一致団結ができやすい
ブランドを育て、輸出で成功する戦略
戦略的なブランド化と輸出力
オランダ農協は、「ブランドづくり」「高付加価値の加工」「海外販売」など、ビジネスとしての展望を明確にもって成功しています。
農協がビジネスで伸びる理由
- 収益性が高まり、農家にも還元されやすい
- ブランド化で価格が安定しやすい
- 輸出で市場を広げられる
「守る政策」が農家を弱めていないか？
補助金と関税に依存するリスク
自発的な改善意欲が失われる
- 補助金や関税による農家の保護は、安心感を与える反面、「自分で努力しよう」「改良しよう」という気持ちを薄めます。
- 一部の研究では、補助金が農家の技術的効率を低下させることが示唆されています。
悪循環に陥る仕組みとは？
- 政府からの支援があると、市場に挑む代わりに「今のままでいいか」と思いがちです。
- その結果、農業の改善や革新が進まず、長期的には競争力を失ってしまいます。
TPPで実証された日本農産物の強さ
「農業死亡説」は事実と違った
- TPP導入前は「農業が壊れる」と言われましたが、実際には日本の農産品の輸出量は増加しました。
- 品質の高さが海外で認められ、日本の農業は世間で評価されるようになったのです。
守るより動くことが未来に
- 守りに入るより、チャレンジする方が得るものが大きい。
- TPPのような開放政策をきっかけに、新しい戦略や輸出への道を考えることが、農業にとっての次の一歩です。
「守る政策」が農家を弱めていないか？
補助金と関税に依存するリスク
自発的な改善意欲が失われる
- 補助金や関税による農家の保護は、安心感を与える反面、「自分で努力しよう」「改良しよう」という気持ちを薄めます。
- 一部の研究では、補助金が農家の技術的効率を低下させることが示唆されています。
悪循環に陥る仕組みとは？
- 政府からの支援があると、市場に挑む代わりに「今のままでいいか」と思いがちです。
- その結果、農業の改善や革新が進まず、長期的には競争力を失ってしまいます。
TPPで実証された日本農産物の強さ
「農業死亡説」は事実と違った
- TPP導入前は「農業が壊れる」と言われましたが、実際には日本の農産品の輸出量は増加しました。
- 品質の高さが海外で認められ、日本の農業は世間で評価されるようになったのです。
守るより動くことが未来に
TPPのような開放政策をきっかけに、新しい戦略や輸出への道を考えることが、農業にとっての次の一歩です。
守りに入るより、チャレンジする方が得るものが大きい。
農家主体の体制に変えるために必要な改革
地域に合った小規模JAへの再編
なぜ全国一律では難しいのか
全国一律の大規模JAは、地域ごとの農作物や事情に対応しにくく、農家の声が届きにくくなっています。
“小さな自治”で声を反映しよう
- 小規模なJAに再編し直すことで、地域の農家の声が届きやすくなります。
たとえば、JAの支所を地域ごとに再編して、各地区の意見を反映する取り組みが進んでいます。 - 店舗再編も同時進行で、利用者と組合員の合意を大切にして進められており、「地域に合った新しい店舗」が受け入れられています。
「政治の口出し」を減らす
政治の関与が農家の意志を曇らせる
- 歴史的に、JAは政治家や官僚とつながりが強く、人事や運営方針に政治の意図が反映されやすい構造でした。
自立型経営を目指すためには？
- 政治の関与を排除し、農家自身が現場での判断をできる体制を作る必要があります。
- 支所単位の委員会や営農センターなど、地域ごとの小さな自治の仕組みを強める動きもあります。
成功事例：地域主体で動く農協の取り組み
JAみっかびの：目的を明確に行動改革
静岡県の「JAみっかびの」では、共済事業を“安心を提供する仕組み”に再定義し、行動の可視化と見える化を進めたことで成果を出しました。
玉城町（滋賀県）：基盤整備と高付加価値作物で収益改善
三重県玉城町では、JAが主導して圃場整備をし、契約栽培や輸出に向けた取り組みを推進。
2年で出荷量7倍を実現しました。
まとめ
守り一辺倒では、農家の挑戦心が萎えます。
TPP後の輸出成果は、日本農業が世界でも戦える力を持つことを示しています。
地域に根ざした小規模JAをつくれば、地元の声が届き、農家が主体的に動けるようになります。
政治が口を引けば、農家は自由に決断し、独自の成長路線に進めます。
また、オランダの柔軟な協同組合制度は、農協が変化に強くなることを教えています。
似た条件の農家が集まれば、議論も早く、一致団結しやすくなります。
そのうえブランド作りや輸出戦略を持てば、農協がビジネスとして大きく羽ばたけます。
また、オランダの農協は人材シェアを通じて収穫期の人手不足にも対応し、安定した成果を上げています。
農家が自身で事業計画や資金調達を担う経営体制は、日本でも求められています。
最後に、「挑む農業」こそ未来を築く鍵です。守られるだけの農業から、自ら考え、自ら動く時代へ――。
農家が主役の未来型農業に、私たちも注目し、応援していきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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