2025年9月、34年ぶりに東京で開催される世界陸上。
陸上ファンの中には、
「リレー日本代表メンバーって誰?」
「メダルの可能性はあるの?」
と気になる方も多いのではないでしょうか。
過去には数々のドラマを生んできた4×100mリレーは、まさに日本陸上の“看板種目”。
今大会も桐生祥秀やサニブラウン・アブデルハキームといったベテランに加え、16歳の新星・清水空跳ら若手も加わり、注目度は最高潮に。
この記事では、2025年東京世界陸上の男子リレーメンバーを中心に、注目選手や見どころをわかりやすく解説します。
読めば、リレー観戦が10倍楽しくなるはずです!
世界陸上2025 男子リレー代表メンバー一覧
2025年の東京開催という大舞台に臨む男子4×100mリレー。日本代表に選出されたのは、経験豊富なベテランから未来を担う若手まで、バランスの取れた8名です。
ベテランの柱たち|信頼と実績の存在
リレー経験豊富な選手たちは、チームの安定感と精神的支柱を担います。
桐生 祥秀(日本生命)
- 日本初の9秒台ランナー
- 2025年に9秒99を記録し代表復帰
- 難病からの復活で話題に
▶ 解説:
精神力と経験でチームを牽引。4走やアンカーとしての起用が予想されます。
サニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)
- 世界ランキング日本人トップ(20位)
- 6大会連続出場という圧倒的キャリア
▶ 解説:
トップスピードと国際経験は他の追随を許さず、1〜2走として安定感を発揮。
新時代のスピードスターたち|初出場選手の台頭
初代表ながら記録や勢いで抜群の存在感を見せる若手たち。
守 祐陽(大東文化大学)
- 自己ベスト10秒00
- 学生代表として唯一の100m選出
▶ 解説:
スタートと加速に優れ、2走や3走など中継区間での起用が見込まれます。
清水 空跳(星稜高校)
- U18世界新記録10秒00の高校2年生
- 代表最年少の16歳
▶ 解説:
未知数ながら爆発力に期待。1走や予選での起用が濃厚です。
リレー巧者たち|柔軟な布陣を支える中核メンバー
バトン技術や安定感に定評のある実力者たち。
小池 祐貴(住友電工)
- 世界大会の常連
- スピードとバトン捌きのバランスが持ち味
▶ 解説:
3走や4走など、チームの要となる区間を担える万能型。
大上 直起(青森県庁)
- 世界リレー第1走者で好成績
- 国内選考会でも安定した走り
▶ 解説:
第1走や予選の調整役として信頼されるスプリンターです。
多様性と戦略性の強化|バックアップ&多用途選手
補欠登録や混合リレーとの兼任など、状況に応じた起用が期待される選手たち。
井上 直紀(早稲田大学)
- 日本選手権で上位入賞
- 急成長中の大学生スプリンター
▶ 解説:
リザーブとしても、実戦投入に備えた重要な存在です。
柳田 大輝(東洋大学)
- アジア選手権リレー優勝メンバー
- 男女混合4×400mリレーと兼任
▶ 解説:
マルチリレー対応で戦術の幅を広げるキーマン。終盤の起用も視野に。
まとめ|メダルへの“総力戦”
予選と決勝の組み替えや天候、相手チームの動きに応じて、多彩なオプションを持つ今回の日本代表チーム。
桐生・サニブラウンの経験値と、清水・守といった若手の勢いが融合することで、金メダルへの道がより現実味を帯びてきました。
まさに“総力戦”の名にふさわしい布陣です。
注目ポイント①|ベテラン勢の再起と安定感
経験豊富なベテラン選手の存在は、リレー侍の“屋台骨”とも言えます。
今回の日本代表では、桐生祥秀・サニブラウンという二枚看板がそろい、チームに安定感と精神的余裕をもたらしています。
桐生祥秀|8年ぶりの9秒台で完全復活
ベテランの意地を見せた桐生の代表復帰は、日本陸上界に希望を与えました。
実績・記録
- 2017年:日本人初の9秒台(9.98)
- 2025年8月:9.99を記録し代表入り
- 世界陸上は3大会ぶり出場
解説・強み
桐生は、スタートの安定性と後半の伸びが持ち味。
これまでの国際経験から、4走(アンカー)やプレッシャーのかかるポジションでも安定した走りが可能。
潰瘍性大腸炎という難病から復帰した背景も、精神的な強さを裏付けています。
サニブラウン・アブデル・ハキーム|安定のスピードスター
故障や不調を乗り越え、6大会連続出場という実績が光ります。
実績・記録
- ワールドランキング20位(日本勢1位)
- 世界陸上100m決勝進出2回
- 世界陸上は6回目の出場
解説・強み
サニブラウンの特徴は、トップスピードへの加速力と滑らかな走り。
バトンパスの技術も高く、1走・2走どちらでも力を発揮します。
母国開催に向けての意気込みも強く、チームの士気を高める存在です。
チームへの影響力|若手を支える精神的支柱
ベテラン2人の存在は、若手選手の成長にも大きな影響を与えています。
メンタル面での貢献
- 初出場選手にとって“安心感”となる存在
- ピンチでの安定感と修正力
- インタビューなどでの発信力も抜群
解説
特に16歳の清水空跳や21歳の守祐陽にとって、桐生やサニブラウンの存在は大きな精神的支え。
プレッシャーの中でも自分の力を発揮しやすくなる環境をつくることができるのも、ベテランの役割です。
注目ポイント②|若手の台頭と大胆起用
2025年大会では、初選出の若手スプリンターたちがチームに新風を吹き込んでいます。
スピード、勢い、そして未知数の可能性が、リレー侍を進化させています。
守祐陽(大東文化大学)|学生アスリートの星
自己ベスト10秒00を持つ守祐陽は、リレー界の次世代を担う存在として期待されています。
実績・記録
- 日本選手権7位(2025年)
- 自己ベスト:10秒00(2024年)
- 初の世界陸上代表入り
解説・特性
爆発力のあるスタートと加速区間が魅力。
100m単独代表としても選ばれており、個の力でも世界と戦える実力の持ち主。
チーム内では2走や3走の候補とされ、バトンワーク次第では決勝メンバー入りも濃厚です。
清水空跳(星稜高校)|最年少16歳の衝撃
全国高校総体で10秒00というU18世界新記録を叩き出し、日本中を驚かせた高校2年生。
実績・記録
- 高校2年で10秒00(U18世界新)
- 最年少(16歳)で世界陸上代表入り
- 混合リレー兼任枠で選出
解説・特性
名前通り“空を跳ぶような”フォームと驚異的な加速が特長。
実戦経験は少ないが、予選や1走起用での抜擢が期待されています。
山崎強化委員長も「未知数の力に期待」とコメントしており、大抜擢の背景に注目が集まっています。
若手起用の狙い|戦術の幅を広げる鍵
単なる話題性ではなく、チーム全体の競争力強化に直結しています。
起用による効果
- ベテランとの競争によるチーム全体の底上げ
- 予選メンバーと決勝メンバーの使い分けが可能
- トラブル時の“切り札”としての準備
解説
日本のリレー戦略は「層の厚さ」で勝負するフェーズに入っています。
若手の積極起用は、単なる育成ではなく、実際の“戦力”として組み込まれており、これがメダル奪還の鍵になる可能性を秘めています。
リレーメンバーの構成戦略とオーダー予想
リレー種目では「走力」だけでなく「バトンパスの技術」や「ポジション適性」も極めて重要です。
ここでは、代表メンバーの特性を踏まえたオーダー予想と、その背後にある戦術的意図を解説します。
オーダー予想(予選)
予選では若手を積極的に起用しつつ、決勝を見据えた布陣が組まれると予想されます。
予想走順(予選)
- 1走:清水空跳(高校生スプリンター)
- 2走:守祐陽(スピード型)
- 3走:大上直起(経験豊富な中継役)
- 4走:小池祐貴(安定のフィニッシャー)
解説
1走で爆発力のある清水を起用し、流れを作る構成。
中継に慣れた大上・小池が後半を固め、バトンの安定性とタイムの両立を図ります。
決勝進出を「安全に、かつ最速で」決める戦略です。
オーダー予想(決勝)
決勝では最高戦力を結集し、表彰台を狙う布陣が想定されます。
予想走順(決勝)
- 1走:サニブラウン(反応の良さと安定感)
- 2走:守祐陽(直線スピードと加速)
- 3走:小池祐貴(中継技術に定評)
- 4走:桐生祥秀(勝負強いアンカー)
解説
スタートの反応が鋭いサニブラウンで流れを作り、バトンパスが確実な小池、そして経験豊富な桐生がフィニッシュを務めることで、タイムもメダルも狙える布陣となります。
オプションと戦術的柔軟性
選手層の厚みを活かし、複数のパターンが用意されています。
他の起用オプション
- 柳田大輝:1〜2走の対応力あり(混合リレー枠)
- 井上直紀:大学生ながらトップスピードが魅力
- 清水空跳:決勝でのサプライズ起用も視野
解説
トラブル時や天候・コンディションによってメンバーを入れ替えられる「多様性」が日本の強みです。
山崎強化委員長も「選択肢を増やす」と語っており、最後まで布陣が読めないのも魅力のひとつです。
メダルの可能性と過去の成績比較
世界陸上の男子リレー種目で日本は幾度となくメダルを争ってきました。
今大会はホーム開催というアドバンテージもあり、再び表彰台を狙える状況です。
過去大会の成績|日本リレー陣の歩み
近年の世界陸上での日本チームの成績は、着実に世界水準に近づいています。
世界陸上での直近3大会の成績
- 2017年(ロンドン):銅メダル(38.04秒)
- 2019年(ドーハ):銅メダル(37.43秒)※アジア記録
- 2022年(オレゴン):予選敗退(バトンミス)
解説
2019年のアジア記録は世界でも通用する水準で、技術力の高さが証明されています。
一方で2022年はバトンパスのミスで失速。安定感と修正力が課題とされました。
2025年大会の追い風要因
今回の東京開催では、過去にない有利な条件がそろっています。
メダルに近づく3つの理由
- ホーム開催の地の利(東京国立競技場)
- 経験と勢いが融合した選手層
- 天候・タイムスケジュールなどの環境適応
解説
時差や移動のストレスがない分、体調管理がしやすく、気候やトラックのクセも熟知している点が強み。
観客の声援も選手のパフォーマンスを後押しする可能性が高く、”後押し”の力が結果に影響します。
世界のライバル国と比較
金メダルを争うためには、絶対的な走力とバトン技術の両立が不可欠です。
強豪国の目安タイム
- アメリカ:約37.0秒台前半
- ジャマイカ:約37.1〜37.4秒台
- カナダ・中国:約37.7〜38.1秒
解説
日本の目標は「37秒台前半」。
アジア記録(37.43)を更新すれば、金メダル争いに十分加われる実力があります。
ライバル国もバトンで失敗するケースがあるため、安定した走りが鍵です。
まとめ
2025年の世界陸上が東京で開催されることは、選手にとってもファンにとっても特別な舞台です。
中でも男子4×100mリレーは、日本が世界と互角に戦える数少ない種目の一つ。
桐生祥秀の復活、サニブラウンの安定感、守祐陽の勢い、そして新星・清水空跳の台頭──このバランスの取れたチームは、今大会のメダル候補として期待されるにふさわしい陣容です。
過去の悔しさを糧に、メダル奪還への戦いが今、始まります。最後まで走り抜く彼らの勇姿に注目しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が、あなたの世界陸上観戦の一助になれば幸いです。
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