「桐生祥秀って、最近見ないけど何をしているの?」
そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
かつて「日本人初の9秒台ランナー」として日本中を沸かせた桐生選手は、実は今も現役で挑戦を続けています。
本記事では、彼の輝かしい記録や知られざる努力、休養の理由、復帰後の活躍までを網羅的に紹介。
桐生祥秀の本当のすごさを知ることで、スポーツへの見方も変わるはずです。
読めば、ただの記録保持者ではない「挑戦者・桐生祥秀」の魅力がきっと伝わります。

桐生祥秀とは?プロフィールと基本情報
日本人初の100m9秒台を記録した桐生祥秀選手。
ここでは彼の基本的なプロフィールから愛称の由来までを詳しく紹介します。
桐生祥秀の基本プロフィール
陸上界を代表する短距離選手としての基礎情報を紹介します。
生年月日・出身地・身長体重
- 生年月日:1995年12月15日(29歳)
- 出身地:滋賀県彦根市
- 身長:175cm
- 体重:70kg
解説:スポーツ選手としては平均的な体格ですが、スタートダッシュと加速力に優れたバネのある身体が特徴です。
所属とマネージメント
- 所属:日本生命
- マネージメント:アミューズ(芸能事務所)
解説:競技活動に加え、メディア出演やイベント活動も行い、幅広い分野で活躍しています。
愛称「ジェットきりゅう」の由来
爆発的なスタート力から「ジェットきりゅう」と呼ばれています。
愛称の由来とイメージ
- 由来:スタートからの加速が「まるでジェットのよう」と言われたことから
- ファンやメディアから定着した愛称
解説:瞬発力を活かしたダッシュ力は、まさに「飛び出す」感覚を持たせるものであり、彼の代名詞とも言える存在です。
学歴と陸上競技のきっかけ
中学から陸上を始め、高校・大学で才能が開花。
学歴
- 中学:彦根市立南中学校
- 高校:洛南高等学校(京都)
- 大学:東洋大学法学部企業法学科
解説:高校時代には全国大会で頭角を現し、大学進学後はナショナルトレーニングセンター近隣で本格的に鍛錬。
東洋大では学業と競技を両立し、学生トップスプリンターに成長しました。
現在の活動領域
競技者としてだけでなく、情報発信者としても活躍中。
SNS・YouTubeでの発信
- YouTubeチャンネル:「桐生祥秀 Yoshihide Kiryu Channel」
- Instagram・X(旧Twitter)でも積極的に情報発信
解説:競技の舞台裏やトレーニング、私生活なども公開しており、ファンとの距離が近い点も魅力。
後進の育成やモチベーション支援にも一役買っています。
なぜ桐生祥秀は注目されたのか?
桐生祥秀選手が日本陸上界で特別な存在となった理由は、記録と背景の両面にあります。
日本人初の100m9秒台という偉業
記録の壁を破った「9秒98」は、日本スポーツ史に残る快挙です。
9秒98のインパクト
- 記録日:2017年9月9日(福井・日本学生陸上)
- 条件:追い風 +1.8mの公認記録
- 従来記録:伊東浩司の10秒00(19年ぶりの更新)
解説:この記録は単なる「速さ」ではなく、日本人には越えられないと思われていた10秒の壁を打ち破った意味で、象徴的な瞬間でした。
9秒台の意義
- アジア出身選手としては史上2人目
- 世界的な短距離競技での「日本の存在感」を高めた
解説:陸上競技の花形種目である100mでの9秒台到達は、日本選手への世界的評価を変える大きな転機となりました。
高校時代からの異次元のスピード
まだ高校生だった桐生選手はすでに「怪物」と呼ばれていました。
高校記録を次々更新
- 高校3年時に10秒01(2013年)
- これは当時の日本歴代2位、世界ジュニア記録に並ぶタイム
解説:10秒01という記録は、一般的には大学・社会人のトップ選手が出すレベル。
高校生でこのタイムを出したことで「未来の9秒台選手」として注目を浴びました。
国際舞台への早期デビュー
- 高校生で世界選手権に出場(史上初)
- リレーメンバーとして6位入賞
解説:実力と精神力を兼ね備えた若きエースとして、早くから日の丸を背負って活躍していました。
圧倒的な加速力とスタート技術
走りのスタイルそのものが人々の目を引きます。
特徴的な走法
- スタート直後の爆発力=「ジェットきりゅう」
- 短距離走で最も重要な0〜30mの加速がずば抜けている
解説:ストライド(歩幅)よりピッチ(回転数)重視のフォームで、日本人の体型でも世界に通じるスピードを発揮できることを証明しました。
桐生祥秀の現在までの挑戦と苦悩
栄光の裏側には、病気・ケガ・精神的なプレッシャーという数々の困難がありました。
ここでは彼の苦悩と、それを乗り越えた挑戦の軌跡を紹介します。
潰瘍性大腸炎との闘い
長く続く持病が、競技生活に大きな影響を及ぼしていました。
病気の発症と影響
- 発症時期:大学2年時
- 症状:慢性的な腹痛・体調不良・疲労感
- 病名:潰瘍性大腸炎(難病指定)
解説:外からは見えない病気のため、周囲には「なぜ走れないのか」が理解されにくく、精神的にも大きな負担となっていました。
病気を公表した理由
- 2022年、自身のYouTubeチャンネルで告白
- 理由:同じ症状で苦しむ人たちに勇気を与えたかった
解説:競技者としてだけでなく、人として誠実で強い姿勢が多くの共感を呼びました。
精神的プレッシャーと休養決断
9秒98の記録が重荷となった時期も。
プレッシャーの実態
- 記録後:「9秒台をもう一度」という周囲の期待が急増
- 結果:失敗を恐れるようになり、フォームやメンタルが崩れる
解説:「結果を出す=当然」という空気の中で、自身の走りを見失いかけていたと告白しています。
2022年の休養宣言
- 理由:心と体をリセットするため
- 方法:シーズン途中で試合をすべてキャンセルし、完全休養
解説:トップアスリートでも「一度立ち止まる」選択ができるという姿勢は、非常に価値あるものでした。
再起と復帰への道のり
完全復活ではなく「納得のいく走り」を目指す姿勢が注目されています。
YouTubeでの活動
- 自らの声で思いや背景を発信
- ファンや陸上初心者にもリアルな視点を共有
2025年の9秒99
- 2025年8月:富士北麓ワールドトライアルで9秒99を記録
- 意義:2017年の9秒98以来8年ぶりの「9秒台」
解説:「もう一度9秒台を出したい」という長年の目標を達成。
復活劇は多くのメディアで取り上げられました。
桐生祥秀の私生活
競技の第一線で活躍する一方で、家庭を大切にする姿も多くの共感を呼んでいます。
ここでは、家族やSNSで見せる桐生選手の素顔に迫ります。
家族との時間が支えに
桐生選手は「家庭があるから頑張れる」と語るほど、家族を大切にしています。
結婚と家庭
- 結婚:2020年元日に年上の一般女性と入籍
- 子ども:2021年に長男が誕生
- 公表:YouTubeで「パパになりました」と報告
解説:人生の節目である結婚と出産が、アスリートとしての軸をより強固にしました。
家族の存在が精神的な支えとなり、競技のモチベーションにも繋がっています。
SNSやYouTubeで見せる自然体の姿
トップアスリートでありながら、ファンとの距離を近づける発信力も魅力です。
SNSでの発信
- Instagram、X(旧Twitter)で日々の様子や競技活動を投稿
- 家族との写真や、育児の一コマもときどき登場
YouTubeチャンネル運営
- チャンネル名:「桐生祥秀 Yoshihide Kiryu Channel」
- 内容:トレーニング解説、Q&A、オフの過ごし方、心境の吐露など
解説:ファンからは「親しみが持てる」「人間味を感じる」と好評。
SNSを通じて応援の声が届くことも、彼の原動力になっています。
桐生祥秀の功績と影響力
単なる「速い選手」にとどまらず、桐生祥秀選手は日本陸上界全体に新たな価値をもたらしました。
日本陸上史に残る記録の数々
記録面での実績は、日本短距離界の金字塔です。
主な記録・受賞
- 100m:9秒98(2017年)日本人初の9秒台
- リオ五輪4×100mリレー:銀メダル(2016年)
- 世界陸上:リレーで銅メダル(2017年、2019年)
- アジア大会:4×100mリレー金メダル(2018年)
- 日本選手権:100m優勝3回(2014年、2020年、2025年)
解説:どの記録もその時代を象徴するものであり、特に「9秒台突入」は歴史を変える出来事でした。
年代別の進化
- 高校時代:10秒01(当時高校記録)
- 大学生:記録安定+国際大会で活躍
- 社会人:再び9秒台(2025年9秒99)
解説:長期にわたって第一線で戦い続ける安定感も、桐生選手の大きな強みです。
日本人スプリンターへの意識改革
「日本人には不可能」とされていた壁を壊した第一人者です。
9秒台の象徴的意味
- 技術・身体的限界を打ち破った
- 若手選手の目標になった(例:サニブラウン、多田修平など)
解説:桐生選手の活躍以降、日本の短距離界では「9秒台は夢ではない」という考えが定着しました。
コミュニケーションと教育的貢献
- 後輩選手に積極的に助言
- SNSや動画でトレーニングや心構えを発信
解説:「言葉で伝える力」も強く、教育的存在としても認知されています。
メディア・社会的な影響力
競技の枠を超えて、社会的影響を持つ存在に。
CM・TV出演
- ENEOS、三井住友銀行など大手の広告起用
- 『体育会TV』などバラエティ番組でも活躍
解説:親しみやすいキャラクターと清潔感ある印象が、多くの企業や視聴者に支持されています。
アスリート像の再定義
- 病気やプレッシャーと向き合う「弱さを見せる」勇気
- それでもなお挑戦を続ける「強さ」
解説:アスリート=超人という固定観念を覆し、人間味あふれる姿を見せたことで、多くの人の心を動かしています。
まとめ
桐生祥秀という名前は、「日本人初の9秒台ランナー」というインパクトと共に語られることが多いですが、彼の真の価値は記録のその先にあります。
怪我、病気、プレッシャー、数々の壁を乗り越えながらも挑戦し続ける姿勢は、まさにアスリートの鏡です。
現在も記録に挑み続ける彼の姿は、見る者すべてに勇気と希望を与えてくれます。
今後もさらなる進化を遂げるであろう桐生選手の動向から目が離せません。
スポーツにおける「継続する力」「あきらめない心」を教えてくれる彼の生き様に、私たちもまた刺激を受けることでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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