朝ドラ『あまちゃん』を見ていた方なら、「じぇじぇじぇ!」のひとことで一世を風靡した女の子を覚えているかもしれません。
そう、あの元気いっぱいのヒロイン・天野アキを演じたのが、俳優の「のん」さんです。
一躍、国民的女優となった彼女ですが、ある時からテレビドラマの世界から姿を消してしまいました。
「最近見かけないけど、何してるの?」
「のんって、前は違う名前だったよね?」
そんな疑問を持った方も多いのではないでしょうか。
実は、のんさんは芸能界での独立や改名など、大きな変化を経験しながら、自分の「好き」と「表現」を大切に活動を続けてきました。
映画、音楽、アート、朗読、そしてYouTubeまで——のびのびと自由に、唯一無二の存在として輝いているんです。
そして2025年、ついに11年ぶりに地上波ドラマに帰ってくることが話題になっています。
この記事では、そんなのんさんのこれまでと今、そしてこれからを、はじめての方にもやさしくわかりやすくお届けします。
「ちょっと気になる」から「もっと知りたい!」に変わる入り口になれば嬉しいです。
のんさんってどんな人?
のんさんは、俳優、声優、アーティストとして幅広く活動しているマルチな才能の持ち主です。
朝ドラ『あまちゃん』で大ブレイクしたあとも、自分らしく表現できる場所を求めて、映画や音楽、アートなど多方面で活躍しています。
- 若い世代から中高年まで幅広いファン層に支持されている
- 独特の感性と透明感のある雰囲気が魅力
- 現在は個人事務所を立ち上げ、自由な表現活動を展開中
旧芸名「能年玲奈」とは?
のんさんは、もともと本名の「能年玲奈(のうねん れな)」として活動していました。
- 「能年玲奈」名義で活躍していたのは2016年まで
- 2013年の朝ドラ『あまちゃん』で天野アキ役を演じて大人気に
- セリフ「じぇじぇじぇ!」が社会現象になり、2013年の流行語大賞に選ばれた
しかし、2016年に芸名を「のん」に変更。
これは所属事務所との契約問題が関係しており、本名を使えなくなったため、自ら考えた新しい芸名で再スタートを切りました。
- 「のん」という名前は、友人に呼ばれていたあだ名から
- カタカナや名字も検討したが、ひらがな2文字で「のん」に決定
出身地や生年月日・プロフィール
のんさんの基本プロフィールは以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
本名 | 能年玲奈(のうねん・れな) |
生年月日 | 1993年7月13日 |
出身地 | 兵庫県神崎郡神河町(かんざきぐん・かみかわちょう) |
身長 | 166cm |
血液型 | A型 |
特技・趣味 | 絵を描くこと、音楽鑑賞、リボンアート |
現在は「株式会社non」の代表として活動しており、自らが音楽レーベル「KAIWA(RE)CORD」も立ち上げています。
自分自身の感性を大切に、自由で独自の活動スタイルを貫いているのが特徴です。
芸能界入りのきっかけとモデル時代
のんさんが芸能界に入ったきっかけは中学生のときのモデルオーディションです。
- 2006年、中学1年生のときに『ニコラ』モデルオーディションでグランプリを受賞
- それ以降、雑誌『ニコラ』の専属モデルとして活動
- 明るく素朴な笑顔が読者に支持され、モデルとして人気に
その後、俳優としての活動をスタートし、映画やドラマへの出演が始まります。
- 2010年、映画『告白』で俳優デビュー
- 2012年にはNHK朝ドラ『あまちゃん』のヒロインオーディションに挑戦
- 約2000人の中から選ばれて、天野アキ役に抜てき
このドラマ出演が大きな転機となり、一気に全国区の人気を獲得しました。
大ブレイクのきっかけ|あまちゃんのヒロインに抜てき
のんさんの名前が一気に全国に知られるようになったきっかけは、2013年に放送されたNHKの朝ドラ『あまちゃん』です。
約2000人が応募したヒロインオーディションで見事主役に選ばれ、天野アキ役を好演しました。
素朴で元気な高校生の海女(あま)が、アイドルを目指して奮闘する物語に、多くの人が心をつかまれました。
「じぇじぇじぇ」が流行語に
『あまちゃん』の中で、のんさん演じるアキが驚いたときに使うセリフ「じぇじぇじぇ!」。
この言葉は、岩手県久慈市の方言がもとになっていて、ドラマをきっかけに全国で大流行しました。
- 「じぇじぇじぇ!」は2013年の「ユーキャン新語・流行語大賞」で年間大賞に選ばれました
- 子どもからお年寄りまで、幅広い世代に親しまれる言葉になった
- のんさんの素直で明るい演技が、セリフの魅力を何倍にもしてくれたと評判に
この一言で、日本中に笑顔とインパクトを与えたのんさん。
まさに「国民的ヒロイン」と呼ばれる存在になりました。
共演者との絆とドラマの裏話
『あまちゃん』は、宮藤官九郎さんが脚本を手がけた、笑いあり涙ありの青春ドラマ。
共演者には、薬師丸ひろ子さん、小泉今日子さん、松田龍平さん、橋本愛さんなど、そうそうたる顔ぶれが並びました。
- 特に橋本愛さんとは親友役として共演し、「潮騒のメモリーズ」というアイドルユニットを演じた
- のんさん本人も「毎日が楽しかった」「五感をめいっぱい開いて演技できた」と振り返る
- 撮影は東北の久慈市で行われ、地域の人々とも深い交流が生まれた
印象に残っているシーンとして、のんさんが語っているのが、
「アイドルなんてダサい」と言う親友ユイに向かって、「ダサいくらいなんだよ、我慢しろよ!」とアキが返す場面。
このセリフは今ものんさん自身のスローガンにもなっているそうです。
あまちゃん再放送と現在の評価
『あまちゃん』は2023年にNHKで再放送され、多くのファンに再び感動を与えました。
- 再放送では「やっぱり面白い!」「今見ても元気になれる」との声が多数
- のんさん自身も「こんなにすごいドラマだったんだと改めて感じた」とコメント
- 撮影地・久慈市を訪れる観光客も増え、地域にも良い影響が広がった
そして何より、あの時の演技が現在ののんさんの“原点”であり、“基盤”であることがよくわかります。
なぜ「のん」に改名したの?
「あまちゃん」で大ブレイクし、明るく元気な“国民的ヒロイン”として知られたのんさん。
ですが、その後テレビでの露出が減った時期があり、「どうして?」と疑問に感じた方も多いかもしれません。
その背景には、芸名の変更や事務所とのトラブルといった大きな出来事がありました。
改名の理由と背景にあった事務所とのトラブル
2015年頃、のんさん(当時は能年玲奈)は所属事務所と意見の対立が起こり、契約終了へと向かいました。
詳細は明らかにされていませんが、メディアでは「仕事の方向性の違い」や「マネジメントの問題」などが原因とされています。
- のんさんは当時、自分の表現や進みたい道を大切にしたいと強く感じていた
- 所属事務所を離れて独立することを決意
- 2016年に事務所との契約が終了し、自由な活動を始めることに
独立後は芸名「能年玲奈」の使用が難しくなったため、新たに「のん」と名乗るようになりました。
本名が使えないってどういうこと?
「えっ、本名が使えないの?」と驚かれるかもしれません。
実は芸能界では、所属事務所が芸名(場合によっては本名)を“商標”のように管理していることがあります。
- のんさんの場合、「能年玲奈」という名前が事務所との契約により使いづらくなっていた
- 訴訟や争いを避けるため、自ら新しい名前を考えることに
- 友人からのあだ名だった「のん」に決定。あえてひらがな2文字で、やさしい雰囲気に
本人いわく「小文字にすると“( ´ ▽ ` )”の笑顔に見えるから」とのことで、明るく前向きな気持ちも込められているようです。
独立後に歩んできた道
名前を変え、活動の場所も変わったのんさんですが、そこからも力強く、マイペースに表現の道を歩んできました。
映画の主演・声優としての評価
- 2016年『この世界の片隅に』で主人公すずの声を担当
- 繊細な演技で多くの賞を受賞し、声優としても高評価
- 2022年には自ら脚本・監督・主演を務めた映画『Ribbon』を公開
音楽活動の充実
- 自主レーベル「KAIWA(RE)CORD」を設立
- 自作曲やカバー曲を発表し、ライブ活動も積極的に実施
- 『のんザウルス』『ショーがはじまるョ!』など個性的なアルバムも話題に
アート活動・表現の幅の広がり
- 個展やワークショップを開催
- 「創作あーちすと」として、自由な表現を続ける
- 瀬戸内国際芸術祭などでも作品を発表
のんさんは「テレビに出ていない間も、止まらず表現を続けてきた人」です。
その一歩一歩が、今の再ブレイクにつながっています。
地上波ドラマ復帰の理由と話題
のんさんが、2025年にTBS系ドラマ『キャスター』に出演することが発表されました。
実に11年ぶりとなる民放キー局でのドラマ出演。
このニュースは、芸能界だけでなく社会的にも「大きな意味がある」と話題になっています。
11年ぶりのドラマ出演『キャスター』
のんさんが出演するのは、TBS日曜劇場『キャスター』の第3話(2025年4月27日放送予定)。
演じるのは“リケジョ”(理系女子)の篠宮楓という研究者の役です。
- 帝都大学で万能細胞の研究をする若手科学者
- メディアからの取材を拒否し、SNSでは研究不正の噂がささやかれる
- ストーリーは現代の報道と科学、SNS社会をテーマに展開
のんさんはこの役について「ドキドキしたし、とても刺激的な時間だった」とコメント。
共演する阿部寛さんとは約12年ぶりの再会で、和やかな現場の様子も報じられました。
復帰が“時代の転換点”といわれる理由
のんさんは、2014年以降、テレビドラマから姿を消していました。
その原因は、前事務所とのトラブルや、芸能界特有の“忖度”や“圧力”があったのではと長年ささやかれていました。
- 映画やCM、アートでは活動を続けていたのに、なぜかドラマだけ出演なし
- 「出たくても出られない状況だったのでは?」という疑問の声が多数
- ファンや業界関係者からも、復帰を望む声があがっていた
そんな中での今回の復帰は、単なる「女優の再登場」にとどまりません。
長年続いた“見えない壁”が崩れた象徴として、「時代が変わった」と受け止められています。
公正取引委員会の動きと芸能界の構造変化
のんさんの復帰が注目される背景には、芸能界全体の「構造変化」があります。
2019年、公正取引委員会(公取委)は旧ジャニーズ事務所に対し、特定タレントの出演制限に「独占禁止法の疑いがある」として注意を出しました。
- 「新しい地図」メンバー(元SMAP)への出演制限も問題視された
- タレントの“独立”に対して、業界全体で配慮が求められるようになった
- 不当な圧力が抑制され、透明性が重視される時代へ
この流れを受けて、のんさんのような“独立タレント”にも風向きが変わってきたのです。
さらに注目すべきは、のんさんの活動を支えてきた福田淳さん(エージェント)が、旧ジャニーズから独立した「STARTO ENTERTAINMENT」の社長に就任したこと。
- 業界の“外”から来た福田氏が、中心人物になったのは異例
- 古い慣習にとらわれないマネジメントが期待されている
- これは“芸能界の転換期”の象徴的な出来事といえる
のんさんの復帰は、個人の才能が正当に評価される時代が来たことを示しています。
そして、テレビの世界も少しずつ“誰が出るか”よりも“何を伝えるか”を重視する方向へ変わりはじめています。
のんさんの活動の幅|俳優・音楽・アートも
のんさんは、俳優としての顔だけでなく、音楽やアートの分野でも才能を発揮しています。
「自分の思いを自由に表現したい」という気持ちから、さまざまなジャンルに挑戦し続けています。
その姿は、“表現者”という言葉がぴったり。ここでは代表的な活動をご紹介します。
映画『この世界の片隅に』『Ribbon』
のんさんは、実写だけでなくアニメ作品でも強く印象を残しています。
映画『この世界の片隅に』(2016年公開)
- 主人公・北條すずの声を担当
- 戦時下の広島・呉を舞台に、日々の暮らしを丁寧に描いた感動作
- 彼女の“やさしい声”が、すずさんの人柄と見事に重なり、大きな反響に
- 第40回日本アカデミー賞 最優秀アニメーション作品賞を受賞
映画『Ribbon』(2022年公開)
- のんさんが脚本・監督・主演をつとめたオリジナル作品
- コロナ禍で卒業制作を失った美大生が主人公。感情を“リボン”で表現
- 自らアート演出も手がけ、「創作あーちすと」としての真骨頂を発揮
- 国内外で高い評価を受け、新人監督賞にもノミネートされました
音楽レーベル立ち上げとライブ活動
のんさんは2017年、自ら音楽レーベルを立ち上げて音楽活動も本格スタートしました。
KAIWA(RE)CORD を設立
- のんさん自身が代表をつとめるインディーズレーベル
- 音楽活動の拠点として、アルバムやシングルを自主制作・発表
- ジャンルにとらわれない自由な楽曲が魅力
アルバム・ライブ活動
- 2018年:1stアルバム『スーパーヒーローズ』をリリース
- 2020年:「のんとも。M」として『ショーがはじまるョ!』を発表
- 2023年:2ndアルバム『PURSUE』を発売
- ライブではギター演奏や朗読も披露し、音楽と演劇の融合を感じさせるステージが特徴です
のんさんの歌声は、どこか懐かしくて、心に残るあたたかさがあります。
音楽を通して自分自身の思いやメッセージを、まっすぐに届けています。
アートイベントや個展にも挑戦
「創作あーちすと」としてのんさんは、絵画や立体作品などアートの分野にも積極的に取り組んでいます。
個展・アート活動の例
- 2018年:「のんひとり展 女の子は牙をむく」開催(渋谷・大阪など)
- 2022年:「Ribbon展 不気味で、可愛いもの。」開催
- 色鉛筆、リボン、布など多様な素材を使った独自の世界観が魅力
国際芸術祭にも参加
- 瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)に出演し、現地アーティストと共同制作
- 自然・空気・島の文化と一体になったアート表現を楽しんでいる
- 「地元の子どもがアートの中で遊ぶ姿がうらやましかった」と語るなど、地域へのまなざしも温かいです
のんさんのアートは、技術よりも「想い」や「自由さ」が伝わってくるのが特長です。
見る人の心にそっと寄り添う、そんな作品を生み出し続けています。
のんさんにまつわるよくある質問(Q&A)
のんさんについて検索していると、「え?そうだったの?」と思うような気になる情報がいろいろ出てきます。
ここでは、特によくある3つの質問にお答えします。
のんさんは結婚してるの?
2025年4月時点で、のんさんは結婚していません。
- 結婚相手や恋人についての報道も特にありません
- あくまで公表されていないだけの可能性もありますが、ご本人からの発信はありません
のんさんは、俳優・音楽・アートと表現活動にとても意欲的で、今は仕事に打ち込んでいる印象です。
インタビューなどでも「自由に創作すること」や「今やりたいことを優先している」と語ることが多く、
しばらくは表現活動に集中されるのかもしれませんね。
なぜテレビに出ていなかったの?
実は、のんさんが地上波テレビのドラマやバラエティに長い間出演していなかった背景には、事務所との独立問題があります。
- 2015年頃、前所属事務所との意見の違いから独立
- 2016年、芸名も「能年玲奈」から「のん」に変更
- その後、テレビ局との関係や忖度(そんたく)があったのではという見方も
CMや映画では活躍していたものの、ドラマ出演が極端に少なかったため、「干されたのでは?」という声も出ていました。
ですが2025年、TBS日曜劇場『キャスター』で11年ぶりにドラマ出演が実現。
これは芸能界全体の流れが変わってきた象徴的な出来事でもあります。
今後の活動予定は?
のんさんは、これからも多方面での活躍が予定されています。
映画・ドラマ
- ドラマ『キャスター』(TBS系)第3話に出演
- Netflix配信予定の映画『新幹線大爆破』(2025年4月23日配信)では重要な役どころを演じる予定
- 他にも2025年3月公開映画『早乙女カナコの場合は』など続々出演中
音楽活動
- 2ndアルバム『PURSUE』を引っさげてのライブツアーも計画中と噂されています
- YouTubeチャンネル『のんやろが!ちゃんねる』では音楽や日常の企画も配信中
アート活動
- 個展の開催や芸術祭への参加も継続中
- リボンアートやコラージュ作品など、独自の表現にさらに磨きをかけています
これからののんさんは「俳優」「音楽家」「アーティスト」として、
ジャンルを越えてますます表現の幅を広げていくことが期待されています。
まとめ
のんさんは、朝ドラ『あまちゃん』で一躍有名になったあと、芸名の変更や独立など、静かな戦いを経てきた俳優さんです。
テレビから姿を消していた時期も、映画や音楽、アートを通して、ずっと「表現者」として歩み続けてきました。
そして今、11年ぶりのテレビドラマ復帰という大きな転機を迎えています。
それは、のんさんにとってだけでなく、芸能界全体の価値観の変化を映す“新しい時代の兆し”ともいえる出来事です。
自分らしさを大切にしながら、誰にも媚びず、でも明るく、楽しく、しなやかに。
のんさんの姿に「こんなふうに生きていいんだ」と、励まされる人がたくさんいるのも納得ですね。
これからの活動にも注目が集まるのんさん。
あなたもぜひ、のんさんの世界に少しだけ足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
きっと、やさしさと強さに満ちた、新しい魅力に出会えるはずです。
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